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第196話 先に行けにゃ

 フドウとヴァイスが黒龍と戦いを繰り広げていた時、俺とブリット、エリス、コニャシア、修一、アリア、デュークの7人は魔人の古城にたどり着いていた。

「間違い無いわ。アメイシアはここにいるわ。」

 海岸で待ち伏せしていたにして人の気配が無い。

 その時、おもむろに城の門が開き、城内から数えきれない程の魔人や魔物が現れた。

「やっぱり、そうなるよな!」

 修一が笑いながら言った。

 城から出て来たのは鎧兜を身に纏った魔人の兵達とサイクロプスやミノタウロス等の見たことのある奴から初めて見る奴まで沢山の魔物達であった。

「まあ、コニャシア様を入れても俺にブリット、デューク、アリア、エリスに修一の7人にこの数は俺達の評価が高いと喜んだ方が良いのかにゃ?」

「そうだな、凄いもんだ。しかし、こいつらを全部を相手にする必要は無い。とにかく切り抜けて城に入って大将の首を取れば終わりだ。」

「じゃあ、そろそろ行くにゃ!」

 俺は武御雷タケミカズチを抜くと一気に駆け出した。

「来人、先陣は行かせてもらうぜ!」

 デュークが走りながら印を組む。

召喚八岐大蛇エイトヘッド!」

 召喚されたのは8つの頭を持った大蛇であった。

「兄貴、いつの間に里の守護神と召喚契約をしたのさ!」

「俺が遊んでいたとでも思ったか!」

 デュークは大蛇の頭の一つに飛び乗ると叫んだ。「行け、大蛇おろち八蛇頭回転砲アトリビュートガトリング!」

 八岐大蛇やまたのおろちの8つの頭がそれぞれ違う属性の攻撃を回転砲の様に連射したのだ。

 火炎弾、雷撃、氷弾、突風、岩石弾等が魔人と魔物中にはばらまかれていく。

「デューク!全部を相手する必要はないって言ってたくせに激しいにゃ。」

「まあ、久しぶりの見せ場なんでね。」

「よし、一気に突破するにゃ!」

 八岐大蛇やまたのおろちの攻撃でも相手の戦力を若干削っただけで主力は無傷に近かった。

「兄貴ばかりにいい格好はさせられないよ。白狐変化九尾!」

 そう叫んだアリアの姿は九つの尻尾のある白色の狐の半獣人に変身していた。

 まあ、狐のコスプレの女の子って感じなんだが……。

 しかし、格好と実力は違っていた。

 凄まじい勢いで魔人と魔物の間を駆け回り切り裂いていったのだ。

「アリアの奴、この短期間で凄い上達にゃ!」

 俺が驚いていると修一が横から言った。

「この位で驚いてどうするんだよ。次は俺の番だぜ!」

デュア!

 修一が一瞬で巨大化したのだ。

「暴走じゃなくても自在に巨大化出来るんだぜ!」

 そう言うと修一は右手から火炎、左手から冷凍波を同時に放った。

ズドーン!

 炎と冷凍波がまるで赤と白の龍の様に絡み合いながら通りすぎた後には魔人も魔物の姿も無く、真っ直ぐに城に向かって一本の道が出来ていた。

「さぁ、ここは俺達に任せて来人達は先に行け!」

 修一の声に押されて俺は城に向かって突っ走っていた。

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