第19話 戦闘終了だにゃ
シデンとデュークは闇ギルドの黒い疾風ギルと戦っていた。
2対1ではあったがギルはシデンとデュークを押していた。
黒い疾風ギルの素早い突きをシデンとデュークは受けるだけで精一杯であった。
ドォン!
その時、大きな音と地響きがした。
3人は同時に音の方を確認した。
音のした方には腕と足首をなくしたゴーレムが倒れていた。
次の瞬間、ゴーレムは爆発して人の大きさの岩が空へ飛んで行くのが見えた。
それを見たギルはローランが敗れて逃げたことを悟った。
更にローランが相手をしていた猫騎士がこちらに向かって走ってくるのが分かった。
「残念だがここまでのようですね。また、出直してくることにしますよ。」
そう言うとギルは大きく後方に跳ぶと一気に走って逃げたした。
まさに疾風であった。
シデンとデュークはその見事な逃げっぷりにあっけに取られて見送ることしか出来なかった。
「しかし、まだまだ、強い奴がいるもんだ。楽しくなってくるぜ。」
バトルマニアのシデンがやばかったくせに楽しそうに笑って言った。
「そうだな、次は、もう少しこっちも強くなっておかないとな。」
デュークも笑いながら答えた。
俺は、『こいつら戦闘民族か!』と心の中で突っ込みを入れていた。
取り合えず、闇ギルドの襲撃を無事に撃退することができたのは幸運であった。