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第180話 月の光にゃ

「うわーっ!」

「にゃー、ソーマ、これじゃ、いっしょのことにゃー!」

「潰されるより、ましだろ!」

 俺達は、神殿の兵と一緒に大量の砂に流されていった。

ポフッ!

「皆、大丈夫にゃか?」

「大丈夫だって、侵入者!」

 俺が声を掛けたのは神殿の兵だった。

「やばいにゃ!」

「侵入者だ、捕えろ!」

 俺達は、砂に流されて、神殿の兵達と入り乱れていた。

「来人、ここは、俺達に任せて、ブリットと上に行け!」

「そうよ、私達に任せて先に行きなさいよ。コスロやるわよ。」

「そうだ、来人ここは、俺と姉さんに任せろ。」

「そうだ、俺達に任せろ。」

 更に増援の兵が増える中、オルソン、ソーマ、メイヤ、コスロが力強く言った。

「すまない、任せるにゃ。」

 俺とブリット、ロン、ミック、メフトは、階段を駆け上がった。

「追え、逃がすな!」

「お前達の相手は、俺たちだ!」

 オルソンが兵達の前に立ち塞がり、魔法と肉弾戦の大乱闘となった。


「ロン、あの4人意外と男気あったな。あ、1人女だったか。」

「そうだな、ミック。あいつらの為にも理沙を取り戻さないとな。」

「あれ、エリスとコニャコは、どこにゃ?」

 気が付くとエリスとコニゃコの姿が見えない。

「心配ありません、御主人様マイマスター。エリスは飛べますし、コニャコは身軽ですので、姿が見えないのでしたら、まだ上にいるのでしょう。」


 その頃、エリスとコニャコは、際に儀式の間にたどり着いていた。

 儀式の間に3人の人物がいた。

 神官で女王でもあるグミライトライム、シトロン、そして理沙である。

「あそこに寝かされているのは、理沙のじゃない。」

「ソウダ理沙ニャン。」

「どうする?来人まだなの。」

 理沙は、意識の無いまま儀式の間の中央に設置された祭壇に寝かされている。

 天井には、丸い窓が空いており月明かりが差し込んでいた。

 月明かりは、祭壇の真上に向かってゆっくりと移動しており、すでに祭壇に横たわる理沙の膝にたっしていた。

「この月の光が祭壇を照らす時、女神フェリシアがこの娘を依代にして復活を果たすのです。」

 グミライトライムが聞いたお告げは、『大いなる災厄が訪れる。それを回避するには、女神フェリシアを復活させよ。』であった。

 その為の方法もお告げによるもので異世界から娘を召喚し依代にするという具体的なものであった。

 理沙をこの世界に召喚したのは、グミライトライムだったのである。

 来人と修一は、予想外、イレギュラーであった。

 二人のおまけがついていた為、理沙は、フェリシアではなく、マジリアに出現したのだ。

「エリス、もう来人達を待っている時間は、有りません。」

 コニャコが突然、たどたどしい口調を止めて流暢に話始めたのだ。

「コニャコ、あんたどうしたのさ?」

「あの、月の光が理沙の胸まで達したらておくれなのです。」

「あんた、コニャコじゃないわね。」

「私は、フェリシア、今、コニャコの身体をお借りして話しています。」

「フェリシアだって、理沙の身体を使って復活しようとしている!」

「いいえ、あの子、グミライトライムは、騙されているのです。女神アメイシアに…。」

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