表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
160/277

第160話 まだまだ悪魔にゃ

「これで後はダビュロスを探すだけだ。」

「そうだにゃ…。」

 俺は、少し違和感を感じていた。

 確かに目玉の化物、バックベアード卿を倒し、兵達は正気に戻ってきている。

 しかし、さっき闇の中から感じた寒気がバックベアード卿のものだとしたら、ひどく拍子抜けなのだ。

「どうした来人、何か問題でもあるのか?」

「いや、何でも無いにゃ。」

「ニャーン?」

 ミックとコニャコは、俺の頭の上に乗っている。

 コニャコは、俺から分離した雷獣にゃんこで尾が二股に分かれた子猫である。

 俺は、身近にいた若い兵を捕まえるとダビュロスの居所を聞いた。

「おい、ダビュロスは、何処にいるのにゃ?」

「ダビュロスなら研究室に…。」

「研究室ってどこにゃ?」

「ダビュロスの研究室は、王宮の一番、最下層にある。案内するから俺も連れて行ってくれ!」

「それは、助かるがいいのにゃ?」

「もちろんだ、俺達を正気に戻してくれたお礼だ。」

「あんた、名前は何ていうのにゃ?」

「おれは、ホルト。」

「俺は、来人。それじゃ、ホルト、案内を頼むにゃ!」

「おい、ダビュロスの奴を捕まえに行くなら俺達も連れて行ってくれ。」

 その場にいた兵達が俺達に声を掛けてきた。

「ダビュロスの野郎は、俺達で捕まえなければ気がすまない。あの野郎、バックベアードを使って俺達を操りやがって、ただじゃおかねえ。」

 正気に戻った兵達は、ダビュロスに怒りを向けていた。

「よし、皆で行くにゃ!」

 俺達は、全員で地下にあるダビュロスの研究室に向かったのだった。

 そのころ、ダビュロストは、もう1人の人物と地下の研究室にいた。

 ダビュロスは、バックベアード卿が破れ、兵達が正気に戻ったことを知り、慌てふためいていた。

「バックベアードがやられて、皆が正気に戻ってしまった。この後、一体どうすればいいのだ、メフィスト?」

「慌てることはない。ダビュロス、お前は、世界の王になるのだろ。」

「俺は、世界の王になるんだ。それにバックベアードが敗れてもまだメフィストがいる。」

「そう、お前には、この私、悪魔メフィストフェレスがついているではないか。」

 研究室にダビュロスと一緒にいたのは、悪魔メフィストフェレスであった。 

 メフィストは、長身で長い黒髪の中性的で人によって、美青年にまた、美女に見えたであった。

ドンドンドン!

「ここを開けろ、ダビュロス!もう逃げられんぞ!」

 研究室のドアが正気に戻った、騎士や兵によって叩かれたのである。

「ひーっ!メフィスト、何とかしてくれ!」

 ダビュロスは、情けない声を上げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ