第16話 魔法を使ってみたにゃ
俺はフィーネとエリスといっしょにマーケットから少し離れた空き地にいた。
「早速、覚えたての魔法を試してみるにゃ。」
「まあ、魔法なんてイメージと勢いよ。」
「それじゃあ、やってみるにゃ。」
俺は小さな火の玉が飛んでいくイメージをしてそれを地面に向けた。
ポンとパチンコの玉くらいの炎が飛び出し、地面にぶつかって破裂した。
バン!
派手な音がして、地面にこぶしほどの穴が開いた。
「おーっ、来人、結構、魔力が強いね。さすが異界人かな。その大きさの炎でその威力はすごいよ。」
エリスが興奮して、叫んだ。
かなり、力を絞ったつもりだったがうまく調整しないと人と戦うときには相手を殺してしまうな。
次に手を炎が覆うイメージしてみた。
手が燃え上がっているように見えるが熱くはない。
今度はその状態で地面を軽く殴ってみた。
ドン!
今度は先程より大きな音がして、地面にサッカーボール程の穴が開いた。
「こりゃ~!!そげな穴開けたら、子どもが落ちてあぶねぇやろ!」
音を聞いて出てきた近所の婆ちゃんに起こられてしまった。
「すみません、ちゃんと埋めときます。」
「ごめんにゃ!」
しかし、これは、かなり使える。剣にも応用できそうだ。