第九話 愛傘
キャプテン「あと20分で試合開始!いままでの練習の成果を発揮するときよ!」
バレー部員一同「はいっ!」
かなえ「は、はい・・・。」
キャプテン「どうしたの?かなえ?元気ないよ?」
かなえ「い、いえ・・・そんなことは・・・。」
キャプテン「もしかして緊張してる?」
かなえ「す、少しだけ。」
キャプテン「あのね。手のひらに人って書いて・・・」
かなえ「ひと、ひと・・・どっちの線から書くんでしたっけ。」
キャプテン「そんなのどうでもいいよ!ていうか人の漢字の書き順ぐらい知ってろ!」
かなえ「ムッ・・・これでも大卒ですよ!」
キャプテン「いやまだ高校生だろ!死ねよ!」
教頭「みんな!試合が始まるよ!」
キャプテン「いくよ!みんな!」
かなえ「ひぎゃああああああ!きんっちょうするううううう!!ブハハハハハハハ!」
キャプテン「お前緊張してねえな。」
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キャプテン「試合には負けちゃったけど・・・まだ次の大会があるから元気出そう!」
バレー女子部員A「そ、そうですよね・・・。」
教頭「うむ!その意気だ!」
キャプテン「じゃあいまからみんなで御飯食べに行こう!」
かなえ「よっしゃああ!これだけのために今日来たんだあ!ブハハハ!」
教頭「試合をメインにしろよ。」
バレー女子部員B「どこいきます?」
かなえ「スナックめばえ」
バレー女子部員B「またそこか。」
教頭「よし!じゃあみんなでラーメンでも食いに行くか!!」
キャプテン「いやおまえは呼ばねえよ。」
教頭「え」
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ポツポツ・・・・・・ザーーーー。
美女「うわ!雨が降ってきちゃった!傘持ってないよ・・・。」
イケメン「あれ?美女ちゃん?傘ないの?」
美女「う、うん」
イケメン「そっか・・・。(困ってるみたいだし、俺の傘貸しちゃうか。)」
イケメン「俺の傘、」
美女「一緒に入れてくれない!?」
イケメン「え?」
美女「あ、いや、違うんだ・・・。その・・・。」
イケメン「い、いいよ・・・。」
美女「あ、ありがと・・・。」
かなえ「うわ!雨が降っていやがる!!雨死ねよ!雨殺すぞ!ブッ殺っそ!!」
イケメン「(しまった!厄介なのに出会った!)」
かなえ「ぶへへ~~ん!!ビショビショだよぉぉ!!」
イケメン「(濡れるとキモさが倍増するな・・・。)」
かなえ「おお。そこにおられるのは、まさしくイケメン殿と美女殿ではありませぬか。」
美女「うわっバレた!」
イケメン「(まずい!また美女ちゃんの鬼畜連呼が始まってしまう!)」
かなえ「見てみろ!このような勇ましい体は雨にも負けぬ!ブハハハハ!」
イケメン「(知らないよ!)」
美女「かなえちゃん、傘なくて大丈夫なの?」
かなえ「猛烈に風邪ひきそうだ。」
イケメン「(雨に負けてんじゃねーか!)」
美女「ど、どうする?イケメン君。」
イケメン「どうするったって、傘は一本しかないし・・・。」
かなえ「ガクガクガク・・・死にたくない・・・わ、わたし、生きるわ・・ジャック!」
美女「キモイけど、ほっとけないよ。」
かなえ「キモくねえよ。死ね。」
イケメン「わかったわかった。んじゃ僕がコンビニまでいって傘買ってくるから!」
美女「え!いいの?」
イケメン「しょうがない。ほっておけないし。」
かなえ「はやく買ってこいよ餓鬼。」
イケメン「(なんでこんな態度なの?)」
5分後・・・。
イケメン「お待たせー・・・って何しとるねん!」
かなえ「美女ちゃんの乳を堪能していたのだよ。少佐。」
もみもみ・・・。
イケメン「少佐じゃねえから。美女ちゃん大丈夫!?」
美女「鬼畜!」
イケメン「(またこれか・・・。)」
イケメン「ほら、傘買ってきてやったからもう帰れよ。」
かなえ「おおご苦労だったの。それでは美女ちゃん一緒に帰ろうか。」
美女「鬼畜!」
イケメン「いや!美女ちゃんは俺と帰るつもりだったから!」
美女「鬼畜!」
かなえ「さぁ・・・家まで俺を満足させてくれよぉ?ブハハハハ!」
もみもみ・・・。
美女「鬼畜!」
イケメン「いや、ちょっと待てって・・・!ああ、行っちまった・・・。」
続く・・・。