表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ひかりの声が聞こえる  作者: 平凡
地球の自転と反して歩く
3/34

馬鹿

 結局、なにも答えられないまま、家についてしまった。呆然としながら廊下を歩く。

 鷹霧は、3年前にこのマンションに引っ越してきた。札幌のなかでごちゃごちゃ動くのは嫌いだった。

それでも親は北区から豊平区に引っ越すと言った。父がなだめ役だったのだが、俺が小4のときから行方不明になったのをスイッチに、元から親バカ・・・いやバカ親だった母が

「お勉強ババア」に突然変異メタモルフォーゼしたのだった。

「だって南高が近いじゃない。」

知るかボケと思った。というかはっきりと口に出した。

 で、この有様だよ。とちらりと窓を見る。

 去年起こったインド洋沖大震災で、この札幌市で一番高級なマンションは、あっけなく耐震基準に引っかかったのであった。

 その工事で、朝から晩まで雑音がひどい。

 いまやその茶色い外見は、くすんだようにしか見えなかった。

 そんな鬱な気分で、412号室についた。鬱というにはおおげさか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ