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ひかりの声が聞こえる  作者: 平凡
日常とその応用
23/34

good morning B

寝れなかった。

2時も3時も4時も5時も。

人生初だ。こんな夜。


ソファーに寝っころがって天井を見ていたのだけれど、誰一人としてタバコを吸わない我が家につくはずのないヤニ染みがぼんやりとアメーバ模様に広がっているのを「先輩は将来タバコを吸うんだろうか」なんて考えてたら、いつのまにか外が明るくなって、かけておいた目覚ましが泣いた。

それをスイッチに、つばめは凍える猫のような中途半端な体でテレビをつけた。

竹井とかいう女子アナが、神妙な顔で、つばめの知らない映画監督が死んだと言っていた。

ふらふらと台所に行き、鍋から味噌汁をすくった。

湯気が直に顔にあたる。

炊飯器をあけたけれどからっぽで。

視界の隅にメロンパンが入った。チョココロネも。


そしてつばめの朝食は、メロンパンとチョココロネと牛乳と味噌汁という一度に口に入れたら吐くことは必須のメニューになった。


気がつけばテレビでは、先ほどの竹井が、「今、レバニラがアツい!!」とかって特集をしていた。朝から油っこい画面である。

ふと、ヘッドホンをしてみた。

林の車をおりてから、しばらくつけていなかった。

「朝から油っこいのぉ。」

この声はお隣のおじいちゃんだ。

よかった。私とおんなじ事を感じてくれてる人がいた。1人じゃなかった。


「おはよう!わんこ!」のコーナーを見終わり、占いのコーナーが終わったらもうすぐ学校にいく時間だ。

CMがあけて。

サンシャイン卑弥呼とかいう胡散臭い名前の占い師が担当の占いコーナーが幕をあける。

一位と十二位だけが残されて。

「1位は12月生まれのあなた!曲がり角で転校生とぶつかってロマンスが生まれるかも!!」

日本の12月生まれの人全員が転校生とぶつかるっていうのはとっても確率が低いってのは私でも・・・馬鹿でもわかる。

それで。だ。

「ざーんねん!最下位は5月生まれのあなた・・・。オカマの人に絡まれます。夜道に気を付けて!

ラッキーパーソンはA型の人」


うわあ、オカマか。

チョロいわ。


私は玄関のドアを開けた。

かかってこいや、オカマ。

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