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ひかりの声が聞こえる  作者: 平凡
地球の自転と反して歩く
20/34

実験の前にはちゃんと手を洗いましょう

 「じんたいじっけん」というまず確実に中2の教科書には載ってないであろう単語を耳にしたとたん、2人の動きが止まった。ちょっと刺激が強すぎたか。

 でもきっと、いや間違いなくJMBにつかまったらもっと危険である。

 特にこの2人の症状の場合、ばれた場合の逃げられる可能性は、近所の中華料理店「欧陽菲菲」の名物である「1キロ蟹玉炒飯」を1時間以内に完食して2500円をタダにしてむしろ10000円もらうのより難しいであろう。

 北川ちゃんの「心読病(ノイズ)」はJMBが裏切り者を始末するのに役立つであろうし、鷹霧くんの「不死病(メモライズ)」にいたっては何をしても死なないのでそれこそ人体実験で半永久的に苦しみ







狂うであろう。

 というかあそこの目的は「人格の破壊」だ。


 もし、もしだ。ここで僕が、林という名の今日知り合った人が、JMBとかいう団体の人体実験の末に「能力者」になった人と言ったなら、この2人は失神するだろう。

ついでに。そんな団体から逃げだしてきて、JMB総出で追われてるとか言ったなら、この2人は泡も吹いてくれるだろう。


「・・・っていう感じなんだけど、北川さん。」

北川ちゃんはびくっ、と体を揺らす。

「・・・聞こえてます。ヘッドホン付けてないのに聞こえてます。」

進化薬ディノを使うとそんな風になるから。」

北川ちゃんの隣で鷹霧君が不思議そうにしているけれど、ていうか僕思いっきり睨まれてるけど。ちょっと待ってて。

「あの・・・いつからですか?」

「ごめんごめん。さっきカフェオレに混ぜた。」

「いや、そっちじゃなくて・・・。いつ頃逃げだしてきたんですか?」

いよいよ鷹霧君が不満げだ。

「ああ・・・。そっちね。うんと、一年半ぐらい前かな?黒石君と一緒にね。」

だからあんまし黒石君がハデにやらかすとまずいんだよ、というのはこっちの話。

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