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ひかりの声が聞こえる  作者: 平凡
地球の自転と反して歩く
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ニンゲン

 完全に思考が停止している。つい5分ほど前から。ただ、鷹霧はうっすらと汗をかいていた。

 そして、少しいらついていた。例え、そのブラックな方々が実在するとしても、これだけは釈然としない。

 「俺らのコレは、精神病あつかいなんですか。」

「そうだよ。僕らはイカれてると思われてる。イカれて、妄想空想大冒険を言ってると思われてる。で、『そーゆー人たちを野放しにしてたら怖いっしょ?危ないっしょ?』という理屈でJMB、日本希少精神病捜査機関は俺らを追って・・・バッキバキの秘密兵器にしたてあげるんだ。」

なんかもう、怒りとかそーゆう全てを通り越して、「あぜーん」という感じだった。

北川も「へっ?!」とか「えっ?!」とか、まぁ容量オーバーのアラームみたいな声が漏れている。

「気をつけてね。JMBの連中はどこにでもいる。」

またもや謎が生じた。

「能力者、じゃなかった。患者さんは普通少ないんじゃないんですか?JMBは全員病人なんでしょう?」

「世界中で、『病人』になれる人は確かに1%に満たない。んーと、僕の言い方が悪かったね。JMBは『能力者』っていう呼び方で良いよ。」

とりあえず、正規な手段をふんでいないんだろうな、と理解した。

次に、なにはともあれ危険な団体であろう、と理解した。

「患者と能力者で何が違うんですか?」

北川が尋ねる。焦点があっていなく、目が漫画の、ぐりぐりと塗りつぶした時のような目である。

林は言葉を濁さず、はっきりと言った。

「患者は、人の意思に関係なく、生まれる。能力者は、JMBによる人体実験の末、完成したんだ。」

どこからか血生ぐさい臭いがするような錯覚に陥る。

ここは地球か?ここは日本か?

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