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ひかりの声が聞こえる  作者: 平凡
地球の自転と反して歩く
18/34

嘘も方便

ヘッドホンを外す。こうゆういわゆる「心理戦」みたいのは得意じゃない。

真っ白な状態で受けて立とうじゃないのよ。かかってこい!

嘘嘘。大嘘。頼むから、こっから先の「Bの話」ってのを言わないでほしかった。実のことをいうと、つばめはずっと耳を塞いでいたかった。

でも林は言うんだ。悠長にカフェオレなんかすすりながら。

「それで、なんだけど。あ、Bの話ね?中学生を前に、主人公達を前に言うのもアレなんだけど。

・・・なかなかブラックな方々に追われてんのよ。僕。」

「 ・・・え?!」とあたかも鳩に豆鉄砲みたいなリアクション私今してるけど。

まぁ、おクスリの事なのかな?と。納得できる捌け口があっちゃうから怖い怖い。

「で、そのブラックな方々の正式名称ってのが・・・『世界希少精神病捜査機関』っつうやつの日本支部で。」

お決まりのパターンだ。映画とか、ドラマとか。「メン・イン・ブラック」で例えればエディーマーフィー達があっちで、こっちはエイリアン。

鷹霧が思いっきり能面のような無の表情をしている。気を失わないか心配。

「で、なんでそんな物騒な方々に追われてるかと言いますと。・・・あ、進化薬ディノは関係ないよ?」

え¨。うっそだぁ!

「軍隊ですか?」

真横から声。鷹霧だった。林が補足する。

「ビーンゴ。そう。そいつらは、俺らをとっ捕まえて、戦争に使いたいワケ。」

こめかみが動いたのが自分でもわかった。

あれ、日本ってこんなにこわい国だったっけ?

「でもってそいつらも」と鷹霧が汗をこぼしながら言ったところで。嫌な予感がした。背中を冷たく汗が通る。

 「患者さん?!」嘘であってほしい。なんか、もう泣きそう。

ニヤッと林が笑う。「いや、ちょっ、あんたソレ笑い事じゃないから。」思わず泣き声になる。

心臓が高鳴っていた。悪い意味で。



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