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GO!
つばめは目を見開いた。目の前には真っ赤なスポーツカー。
ちょっ、ちょっと待って?あたしこれからこの高そうな車に乗るの!?
「まあ乗ってよ。」
林はにやにやしながら言う。どうやら心の中では「どやどやどやどや・・・・」と流れているようだ。
・・・別に自慢してもいいけど事故だけはおこしてくれぬな、と思いつつその真っ赤なドアに触れた。が、あわてて手をひっこめる。
そうこうしているうちに、あっさりと鷹霧は車に乗っている、というのを乱暴に閉まるドアの音で知った。え、ためらいとかない訳?
二人は後部座席に乗って、それぞれ窓の外を見ていた。
ばん。と所有者である林も乱暴にドアを閉めて。
「しゅっぱーつ!」
と林一人だけテンションを上げて車は走りだした。