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ひかりの声が聞こえる  作者: 平凡
地球の自転と反して歩く
10/34

sound

「ていうか、なんで僕、ビビリ扱いなんですか。」

 静かに、しかししっかりと鷹霧は言った。どうやらさっきの林の発言にややご立腹のようだ。

「だって、現状に満足してないのに、そっから逃げてるってことは・・・ビビリでしょう?」

でも僕もあんまりひとのこと言えないんだけどね、と苦々しげに林はいった。

 鷹霧はしたくちびるを噛んでいた。

 ドリンクがきた。

 けれども、気まずい間は続いて。

 つばめは無意識のうちにおしぼりをいじくっていた。だれかどうにかして。

 今日。

 ひとりごとのように林は言った。形容詞的には「寂しい」感じだ。林はどこか遠くを見ながら言う。

 飛び込んだやつがいただろ?あいつはね、僕の患者のひとりなんだよ。

 そこで彼はオレンジジュースを飲んだ。氷が、からんと音をたてる。

 重いってのはこんな感じか。と、鷹霧までのんきなことをいいだす。

 目の前のジンジャーエールがしゅわしゅわいっている。

 彼のなまえはね、黒石護くろいしまもる君。かっこいい子でね、タレントやってたの。

 過去形かよ。ヘッドフォンから鷹霧のこころのこえがきこえる。

 ちょっと待って。黒石って今あんたいった?

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