人生が変わった日 2
外に出て、少し経った時高いビルを見つけた。
「こんなところに高いビルあったんだ」
初めて見つけて少し感動していた。
「死ぬなら、あそこから飛び降りて死のうかな」
そんなことを思ってしまった。
「今日の散歩楽しかった!」
一つ嘘をついた。
本当はというもの、途中から雨が降ってきて最悪だった。
「よかったね! いいもの見つけた?」
いいもの、か、
「そうだな~ 花見つけたよ」
また嘘ついてしまった。
ほんとは高いビルがあったと話したかった。
「花ね、いいもの見つけたじゃん」
「うん!」
優太の前では明るい子を演じてしまう。
けど、本音叫びたい事たくさんある。
迷惑かけたくないから嘘をついてしまう。
不登校が続き、半年が経った。
私の気持ちは高校に行きたいというよりも死にたいという気持ちが募っていた。
「この前見つけた、ビルから、飛び降りたい、」
そう毎日思い始めてしまった。
でも、私には一つしてみたいことがあった。
ODでフワフワしてみたかった。
いつもは少ない数で体調不良を起こして終わってしまっていた。
だから、フワフワしてみたいと思っていたのだ。
「けど、薬は気軽に買えないし、」
今の世界、未成年が薬を買うのは簡単なことではない。
だから、ネットで頼んだ
「誰か成人の人で薬買ってくれませんか」
返信はすぐに来た。
「どうしてですか? 内容によったら買いますよ」
(理由、か、)
素直には言えずに、少し嘘をついてしまった。
「風邪引いちゃったんですよ。だから、ほしいんです」
「そうなんですか。それなら、買ってあげますよ。」
「メールでお話しましょ」
「URLこれです」
「ありがとうございます」
メール交換ができた。
そう思っていた。
けど、どこか見たことあるアイコンからだった。
「柚乃?本気で風邪ひいたからほしいの?」
優太からだった。
「そうだよ。今日ちょっと熱があって」
「ほんとに?ODしようと思ってない?」
優太の予想は的中した。
焦ってしまい何と言っていいのかわからなくなった。
「ごめんね、言いにくいこと聞きたよね」
そして謝罪の言葉。
私は申し訳ないと思い謝った。
「私こそごめんなさい。優太の言ってることが正しいよ」
(言っちゃった、)
私はこの発言を少し後悔した。
けど、優太は優しく
「大丈夫だよ。俺こそごめんね。勝手に聞き出して。騙しちゃって」
「ううん。大丈夫だよ。ごめんね。迷惑かけて」
「迷惑?そんなこと思ったことないよ」
「えっ、?」
思った言葉をそのまま送ってしまった。
「俺は毎日のように柚乃のように悩んでる人の話を聞いてる。
だから、迷惑なんて思わないよ。」
優しかった。
話し方が、伝え方が
「ありがとう。私は迷惑だと思ってた」
「大丈夫だよ。いつでも話して」
「うん。」
優太はいつも優しくしてくれる。
けど、まだ一つ誰にも話せてないことがある。