人生が変わった日 1
次の日。
「ん~、よく寝た。昨日の電話楽しかったな、」
私はいつものようにリビングに行った。
いつもなら母が朝ご飯を作っているのだが今日はいなかった。
「仕事忙しかったのかな。スープだけ飲もうかな。」
そう思い、マグカップにスープを入れた。
ピンポーン
「こんな時間に誰だろう。」
「はーい。」
「佐藤彩さんのおうちで間違いないですか?」
「はい。そうですけど、」
「警察です。話したいことがあります。」
「わかりました、」
私はネットでは柚乃で活動し、本名は佐藤彩と言う。
「なんでこんな時間に警察、」
ガチャ
「はい、」
「あなたが彩さん?」
「そうです」
「佐藤健さんのことはご存じですよね?」
「はい、私の父ですよね」
「そうです」
「父が何か、?」
「健さんが彩さんとお話ししたいことがあるみたいです。今から警察署に同行願います。」
「わかりました。ちょっと待ってくださいね、」
私は急いで用意をした。
「すみません。大丈夫です」
「では、車に」
「はい」
私は車に乗ってるとき不思議に思うことがあった。
「すみません、お聞きしたいことがあるんですけど」
「どうしたんですか?」
「いつも父と面会するときはメールをしてくれます。なのにどうして今回は警察の方からの連絡なんですか?」
「・・・僕らは伝えれません」
警察が黙り込んだ瞬間嫌な予感がした。
その予感が真実に変わった。
「病院、?」
「・・・すみません。こちらに来てください」
病院の中に入り、部屋の前に来た。
「佐藤、健、」
「ちょっとここで待っててね」
コンコン
「失礼します」
警察の人が先に中に入っていった。
数分後
「中においで」
そう言われ中に入った。
「失礼します、」
私が想像していた何倍も父は元気そうだった。
「おぉ、彩ありがとな」
「ううん。どうして病院にいるの?」
「それがな、父さんガンなんだ。ステージ4の肺がん。死ぬ前にお前に会いたくてな」
「えっ、がん、?」
「そうなんだ。ごめんな。急に知らせることになって。
でもな、話したかったのはこれじゃない。余命宣告をされたんだ。」
「・・・」
「長くても一か月。早くて2週間だってさ」
「・・・」
「最後のさいご、先生にお願いして明日外出許可が出た。前から彩が行きたがってた水族館に行かないか?」
「行きたい」
「わかった。明日の朝8時。またここにきてな。今日と同じ人が家に行くと思う」
「うん、わかった」
「じゃあ、また明日な」
「うん、ばいばい」
病室から出たら警察の人から言われた。
「明日また僕らが迎えに行きます」
「はい、」
帰りの車の中でいろんなことを考えてしまった。
「明日が最後のお出かけ、」
「着きました。ではまた明日」
「はい、」
私はたくさんいろんなことを考えて、悩んで、泣いてしまった。
ピロン
「優太だ、」
「おはよう柚乃。今日はいい天気だね。散歩にはいい日だよ。無理しないで一日を過ごして」
「いい天気、かぁ、」
「おはよう優太。散歩行く気分になったら行こうかな」
「おぉ! いいと思うよ」
「散歩行こうかな、」
そう思い、家を出た