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幼少期1


 唐突に気づいた…自分が転生している事を。強い衝撃を受けたわけでもなく熱を出したのではなく、頭の中に前の人生の記憶が映画のように再生され、映像が出てきては流れていく…


 「転生してる…?」


 ポツリと呟くが、周りには誰もいないので問題はなかった。


 サミュエル・アルバートそれが今の()()名前…皆んなにはミューとよく呼ばれている。前世は橘花 美雨(たちばな みう)女の子だった。ごく普通の家庭で育ち親元を離れ進学〜就職を都会で過ごし、縁のあった男性と結婚をして家庭を持ち、子供を独り立ちするまで見届けて事故にあった事を思い出した…



 「あれ?転生って性別変わる事もあるんだ?」


 また独り言ちるが誰も周りにいないので問題ない。


 サミュエルはまだ4才になったばかりなのに周りに大人がいない。それは生い立ちのせいだが、記憶が戻って無い時も大人だった意識があるからか、比較的手のかからない大人しい子供だったからである。

 侯爵家の次男として生まれたが母親は男爵家出身で、しかも当主に夜会で見染められた為妾として家に入るが正妻の怒りに触れ領地の別邸に押し込められた為だからである。



 暮らしに不便はないが正妻により色々と制限をかけられている為別邸の使用人は少なく、貴族の子供なのに護衛もついていない。だから1人で庭に出て独り言を呟いても問題ないのだった。



「この世界は魔法使えるんだ」



 ハッとして思ったのは記憶が蘇った事により自分がいる世界は所謂ファンタジーな世界で魔法もあれば魔物もいるし、ダンジョンもあるって事だった



「男に生まれ変わって良かったかも!ダンジョン行きたい」

 

 やはり貴族子女では魔法は使えてもダンジョンには行けないであろう事は分かる。今の自分ならキャンプした経験の記憶があるからテントで寝る事などは平気だけど騎士でもなければなかなか受け入れられないだろう。それ以外にも前の世界よりも女性だと襲われたりする危険が高いと思われるので性別が変わり男性で良かったとサミュエルは安堵した。


 後に同性でも襲われる事があると知り、恐怖に陥るのだったが…


 


 自室に戻ったサミュエルはまず大きな姿見の前に立ち自分の姿を確認する


「うーん、両親が整ってるからある程度美形なのは分かるけど…あまり男の子っぽくない?」



 サミュエルの容姿は暗めの藍色の髪に光の加減で金から濃紺のグラデーションの瞳。まだ子供なので顔も丸みを帯びているとはいえかわいい系である。アルバート家は当主の侯爵である父は中世的な美形。正妻はクール系美形。母は癒し系童顔…

ともなれば納得である。正妻の子供である長男と長女は勿論クールというよりは綺麗系であった。


「カッコいいメンズになりたいんだけどなー、髪の毛短くすればいいかな?…っていうかこれ外に出たら攫われるんじゃないのかな。貴族の子供なら皆んなそんなものか」


 ひとり鏡の前で考えてると自室の扉を誰かがノックしたので部屋付きのメイドが居ないので自分で出る。


「はーい」



「サミュエル様旦那様がお帰りになりました。サロンでお茶になさるそうです」


 別邸の執事のロム爺さんである。


「わかりました。すぐ行きます」


 そう答えるとロム爺は扉から離れていった。

今日は父様が王都から帰ってくる日だったんだっけ。本邸には王都であろうと領地であろうと僕達は入る事はできない為、父様は本邸に一度いったあとこちらに来たんだろう。王都までは馬車で4日くらいかかるらしく月に一度くらい帰ってきて領地の代官と仕事したりしているけど、母様に会いたいから帰ってきている事は一目瞭然。仲が良すぎてそのうちに弟か妹が出来るんではないかと思っている。









 「父様!お帰りなさいませ。ご無事で何よりです」


 サロンには既に母様もいて早速イチャイチャしていた


「私のかわいいミュー!少し会わないうちに大人っぽくなったね。でも父様としてはもっと可愛く甘えて欲しいんだよ」


 そう言って、僕を抱きしめて頬擦りして離してくれない



「ふふっ、旦那様ったらそんなにしたらミューが潰れちゃうわ」


 「ミュー!父様に何かして欲しい事はないかな?何でも叶えてあげるよ!」


 何でも叶えたら我儘になっちゃうでしょう…本当に僕には甘いんだから…


「それではそろそろ教師をつけて欲しいです。剣術や護身術の先生もお願いします」



 とりあえずこの世界の事を学ばなければ!



 「ミューのお願いなら叶えたいが、まだ4才になったばかりだよ?少し早いんじゃないのか?まだまだ私達に甘えてくれてもいいんだよ?」


 アンニュイな雰囲気を出しつつ困った顔の父上は、僕を抱き上げてそのままお膝に乗せて母様の隣に座った。いくらゆったり出来るソファでも流石にちょっと狭い。だけどガッチリと掴まれていて降りる事は出来ない…


「僕は早く勉強して色んな事を知りたいんです!」


 まだ眉を下げたままの父様だがキラキラした微笑を浮かべながらおでこをくっつけて



「分かった。父様に任せなさい。素晴らしい先生を迎えてあげるからね」


 超ドアップの麗しい父様の顔を見て流石にフリーズしてしまった。元平たい顔族としては綺麗すぎる顔に慣れないな…しかも前世の自分より年下だと思うとちょっと複雑なんだよね〜。まあ早めに勉強は出来そうです良かった!これから頑張ろう

 






 


 



 


サミュエルの住む国


国名  ストレンディア国


 王様 王妃 側妃 第一王子 第二王子 第一王女

 王弟


 4公爵

 6侯爵

 50伯爵

 130子爵

 250〜400男爵  半数は一代限り


 お金の単位 ゴルド

 白金貨1,000,000ゴルド 金貨100,000ゴルド 銀貨10,000ゴルド 銅貨1,000ゴルド 鉄貨100ゴルド 半鉄貨10ゴルド

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