4、Aブロック-2
---闘技場。
第2戦。
城崎 友崋莉 vs 結原 千紗。
難攻不落 vs 幻影瞬動
「準決勝の時は先方の曽江川さんにやられちゃったけど、結原さんは、どうかな?」
「ガードが硬い、というのは分かっています。どうにかして、弱点を暴かない限り、私に勝ち目は無いでしょうね…」
2人とも敵意むき出し。
そして千紗は、すでに踏み込んでいる。
そして、試合開始!
《ゴォォォーン!》
開始と同時に友崋莉はガードを固める。
お構いなしに千紗は攻め込む。
まず踏み込むと、瞬時に接近。一発目は拳を繰り出す。
パワーは控えめ。SPを10程度しか使っていない。
…はずなのに。
ガードした友崋莉が後ろにズレる。
「っ!? すげぇ威力…!」
防御を貫いてHPを削られてしまう。
「スピードだけじゃなく、パワーもあるとは、な」
防御に向けるSPを少し高める。
すると千紗が、ボソッと、
「…試したい」
と呟き、構え直す。
「…っ! はっ!!」
と強く息を吐くと、踏み込んで、重撃を乗せた拳と共に、接近。
「なんて速さ…!?」
正面に防御を集中し、受け止めようとする。
「…“幻影”…!」
と千紗が呟くと、正面から向かってきたはずの千紗が消え、背後から重撃。
それを、防御の無い背中にくらう。
「が…っ、ぁ…!」
《ドゴォォォォン!!》
友崋莉は、壁にぶつかる直前に回転し、背中から壁にめり込んだ。
「っ…。いっ、てぇ……!」
あまりの衝撃に、少し怯む。
そのダメージは、かなり甚大だった。
友崋莉
HP:3,712 / 8,000
SP:3,816 / 5,000
千紗
HP:8,000 / 8,000
SP:4,695 / 5,000
一気に半分もHPが削られていたのだ。
「…威力が一定以上あると、受けきれないようですね? それに加え、追跡速度は速いですが、私の速度では追いきれない。それは、恐らく…数段階やるうちに分かったのは、150km/h を超えると、あなたは追えなくなっていました…」
始まってからまだ30秒すら経ってないのに、2撃を振る舞うまでの間に、目視追跡速度を測るための瞬間移動を、速度調整しながら見ていた様子。
「…!? 今のわずか数秒で、オレの目視追跡速度と耐久力を測ったってのか!?」
あまりの出来事にポカーンと口を開ける。
---観戦席。
「…結原は、移動速度を極めているな。あの速度は、紗原に匹敵するだろう…」
「ほほぉ、“光速”のアタシにか? …まぁヤツは“幻影”だが、確かに同じくらいの速度だな」
2人して千紗を褒める。
「…柑崎さんの “あらゆる自然現象の使役、総性造爆” も中々に厄介そうだけど、スピードの面では確かに…。…下手したら紗原さんを上回る…いや、私をも上回る可能性もあるね」
「そりゃぁいくらなんでも褒めすぎだ、瀬宮」
千紗を褒めすぎな舞に、横槍を入れる憂那。
「…しっかし、まさか友崋莉の難攻不落が、いとも簡単に、古瀬川学園の2人に攻略されるとは思わなかったよ…」
あまりの出来事に、霞澄は驚きを隠せない。
「…あ、そうだ。羽狩森さんに聞きたいことがあるんだったわ」
と、突然口を開いたのは、香宇。
「…なんだ?」
「今さらかもしれないんだけど、アタシと対闘した人が、アタシが攻撃モーションになった時“だけ”身動き取れずにダメージくらった、って言ってたんだよ。それって、もしかしてアタシの能力は、総性造爆だけじゃない、のか?」
すると全員、その発言に反応する。
「…自覚し始めたか?」
「気づき始めましたね」
「さっき話してたヤツか? 羽狩森」
と3人が反応する中、
「…? そういや私もそれ感じたけど、能力じゃなさそうだよね?」
と、霞澄だけはキョトンとしていた。
「…柑崎、麻井。今から話す事は事実だ…」
と、輝夜が自ら“神器”について語る。
………語り終える。
「なるほどなぁ。…どおりで、無自覚で使っちまってるワケだな」
と、香宇は話を聞いて納得する。
「…それを持ってるのは、瀬宮さんと、柑崎と、須藤…。確かに合点がいく」
同時に霞澄も理解した。
と、ここまで話した時、決着がついた。
---闘技場。
友崋莉
HP:0 / 8,000
SP:274 / 5,000
千紗
HP:8,000 / 8,000
SP:942 / 5,000
…なんと、ノーダメージで勝利していた!
「まさか、ダメージを与えられずに終わるとは…思わなかった、な…」
「スピードは極めましたからね。簡単には追いつかせませんよ?」
少し挑発じみた発言をしながらも、友崋莉に手を差し伸べ、そして立たせた。
「…もっと硬いガードを習得してみせるよ」
「期待しています」
敗者にも賛辞を惜しまず。
---第3戦。
龍堂 真稀 vs 須藤 真里
神速攻略 vs 属性無効
「……なるほど」
属性無効を感知すると、
「属性ではない、か。これは攻略も何もない…近接戦闘のみになるだろう」
と真稀は言う。
それに対して真里は、
「あなたは攻略、私は属性無効…。どうやら、純粋な格闘戦になりそう…」
と言った。
どうやら考えは同じのようだ。
……しかし真里は、攻略されてしまい、完敗。
---第4戦。
吉亜 冥依 vs 曽江川 由真。
気攻弾纏 vs 能力逆算
「また当たったわね?」
「だな。…今度こそは逆算してやんぞ!」
バチバチな2人。
団体戦準決勝で当たってから間もない。
………今回も、逆算が出来ず終わり、由真は敗北。
「くっそ…! ダメか…」
由真は、とことん悔しがっていた。
---第5戦。
綾河 礼奈 vs 里滝 瑛那
炎熱操作 vs 凝固粘膜
「あんたのジェル、燃やし尽くしてあげる♪」
「その炎を受け切って、あんたのこと絞め倒してあげるわよ♪」
笑顔で威圧し合う2人。
しかし、耐熱性の限界を超える炎熱に、粘膜が耐えきれず、瑛那は敗北。
【2回戦の組み合わせ】
羽狩森 輝夜[シード枠]
穏谷 春美 vs 結原 千紗
龍堂 真稀 vs 吉亜 冥依
綾河 礼奈 vs 麻井 霞澄[シード枠]
………次回は、Bブロックに移ります。




