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領域(ゾーン)

 

ーーー…少し時をさかのぼり、古瀬川学園、2回戦。

VIP特別席にて。


ーー…曽江川そえかわが、夢尺渦三むさしかぞ高校の副将、女生徒“泉ヶ原せんがわら 実殊まこと”と闘っている時。


実殊まことの能力は“渦風潮斬アクアトルネード

水と風を駆使する能力。ランクはS。


由真は、苦戦を強いられていた。


「く…っ! アタシの方が体力を削られてる…!」


曽江川が、HPとSP、共に相手より削られていたのだ。


泉ヶ原 実殊:HP=1,067 SP=2,001


曽江川 由真:HP=571 SP=1,029


「このままじゃ…負けちまう…!」

その思いが覚醒したのか、一瞬だけ異常事態が起きた。


実殊まことが水をまとい渦巻かせて攻撃を仕掛ける。

それに対し、水が苦手な電気を出そうとした…その時だった。


「…! 曽江川、まさか習得している・・・・・・とはな…」

いきなりぼやく輝夜かぐや

「…?」

憂那ゆなは、何も感じていなかった様子。


ピンチ状態が由真を覚醒させたと言ってもいいだろう。

出せるハズもない雷で、フィールド全体に爆雷を走らせ、感電させた。

「っぐぁぁあああぁあぁぁぁ!!」

その瞬間、実殊まことは立てなくなり、意識を失い、KO。


HP最大値 8,000 でスタートする公式ルール。

最初に繰り出していたら、一撃必殺と言えるほど、異常な数値だったという。

数値にして、12,705 ものダメージ。異常だ…。


そこで、輝夜かぐやは語る。


「この異常なダメージ…暴走とは違うな。きっと曽江川も、この1年の間に習得したに違いない…。どう見ても“無我:夢幻爆散リミットブレイク”じゃなかった。あれは、


天破:限越授極オーバードライヴ


…自分でコントロール出来る暴走…」



…説明しよう。

いま言っていた2つは、戦闘中の“ゾーン”の話である。

技を磨き極めた者達が到達する領域のことだ。



無我:夢幻爆散リミットブレイク

暴走してひねり出した自身の限界。一時的なので、ゾーンの域には達していない。主に「怒り」「危機察知」が影響する、誰でも持ち合わせているモノ。



天破:限越授極オーバードライヴ

自身の限界を越えて技を繰り出し、本来ならば格上のランクにあたる人ですら凌駕してしまうほどの領域。オーバードライヴそのままの意。ダスト保有者・所有者でなくとも、簡単ではないが、極めれば辿り着く領域。



その“天破:限越授極オーバードライヴ”を習得していたのが、由真だという。


「怒りをコントロールしていた。間違いなく…」

輝夜は少し動揺を隠せなかった様子。


「…いずれ、その更に上も目指せそうな素質は、あるな…。

 私と瀬宮、麻井しか到達していない


 “貴輝:真駕練極レジェンダリー


 に、いずれは…な」



貴輝:真駕練極レジェンダリー

自身の限界を越え、それを更に定着化させ、常に限界突破を保つ…といった、人智を超越した領域。辿り着く者は稀少。



…そして、大将戦。

由真 vs 嵒竜いわがみ 帝統みかど、女生徒。


帝統みかどの能力は“迅砲防散ビームガード

熱光線と、それによる飛散型防御スプラシウム


その時は、逆算のストックも残っていたため、ゾーンを使わずに勝利。


「…準決勝が楽しみだな。“貴輝:真駕練極レジェンダリー”に到達している麻井と闘うハメになるからな…」

楽しみにしているのを、感情には出さずに、輝夜かぐやは言った。



そして、Bブロックでは……ーーーーー


 

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