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こちら、平和な世界です  作者: 篠目いっつ
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BL小説です。拙い文ではありますが読んでくださると嬉しいです。


 メーデーメーデー。

 こちら、ピーター、シアラ、スリー、スリー、ヘンリー。

 ピー、エス、スリー、スリー、エイチ。

 こちら、平和な世界です。どうか助けてください。

 

 こちらの世界は、あながたの時代から、とてつもなく高度に成長した、20XX年の地球です。

 私は、そこからあなたにコンタクトを取っています。あなたが誰だかはわかりませんが、どうか助けてください。


 交信お願いします。受信します、どうぞ。



 ピー、エス、スリー、スリー、エイチ、こちら、ロミオ、パパー、リマ、エイト、ノーベンバー。

 アール、ピー、エル、エイト、エヌ。

 いきなりメーデーと聞こえて驚きました。未来、と聞いて二度驚きました。

 こちらは20XX年、あなたの世界の〇年前です。助けてください、とは穏やかではありませんね。私でよければ力になりましょう。

 よろしくどうぞ。


 ロミオ、パパー、リマ、エイト、ノーベンバー。早速の通信ありがとうございます。

 こちらは、ピーター、シアラ、スリー、スリー、ヘンリー。


 名前を言うのがマナーではありますが、名前を言ってしまうとなにやら少々時空に問題が生じるようですので、私のことはシアラとでもお呼びください。


 更に、こちらの電波の関係で、長々と手紙のように語らなければならないことも、お許しいただければ幸いです。


 さて、助けてください、という言葉の意味をお話ししましょう。



 僕は、今、兄と……関係を持っています。…性的な関係です。


 ……ふふふ。驚きましたか?


 さて、始まりはいつの頃だったか。もはや覚えてはいません。確か、中学の制服を着ていた頃だったような気がしますが、確かではありません。まあ、ここでは中学の頃としておきましょう。


 ある夏の日の、ことでした。私は、学校から帰ってきて、部屋に入ろうとしました。その時の部屋は兄と兼用で、そのため一応、ノックをしてから入ることになっていました。……取り込み中だったら、困りますからね。

 いつものようにノックをして、さっさと入ろうとドアノブを握った時、涙を無理矢理飲み込んだような声で兄に「入るな」と叫ばれました。


 話は変わりますが、そちらに、お兄さんはいますか?いたとしたら、どんな関係か、差し支えない範囲で教えてください。



 ピーター、シアラ、スリー、スリー、ヘンリー。シアラ、と呼べばいいんですね。わかりました。こちら、ロミオ、パパー、リマ、エイト、ノーベンバー。

 では、こちらはロミオとでもお呼びください。


 僕にも、兄はいます。何も出来ない、尊敬できない兄です。勉強はまあ、半分以上のところにはいますが、走ればビリ、球技をすればボールに遊ばれている。そんな兄です。

 勿論、関係も良好とは言えません。シアラさんの所のように、同じ部屋に暮らしてこそいますが、ほとんど話さないような状態です。まあ恐らく、勉強をやらせればトップ争い。運動もサッカー部でキャプテンをやっていたような僕に遠慮、いや……嫉妬、でもしているのでしょう。


 シアラさんのお兄さんは、きっと素晴らしい人なのでしょうね。なにせ……いえ、やめておきます。

 それよりも、その話の続きが気になるのですが……。


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