第一話
「・・・・はあ?」
ーーーえー、みなさんこんにちは。元中二病のぼっち、佐藤千尋です。
さて、今の状況ですが・・・
目が覚めると、そこはジャングルでした。
・・・まて、ちょっと状況を整理しよう。このままだと俺が頭おかしい人みたいだ。一体これはどうなっているのか、落ち着いて考えれば、きっと道は開けるんだ!
俺の今の状況
・今日も一人寂しくぼっちで教室にいた
↓
・突然教室が白い光に包まれる
↓
・目が覚めると一人でジャングルにぽつん
うん、何も分からないね!そもそも整理するほど情報がなかったね!
・・・まあしょうがないか、だから混乱してるんだし。さて、仕方ないからこの表から状況を推測するとなると、一番の疑問はやっぱあれだな。
・突然教室が白い光に包まれる
ここ!おかしいだろどう考えても!白い光って何?!
しかもその後「目が覚めると一人でジャングルにぽつん」ってなんだよ!瞬間ワープですか?!クラスメイトも居ないし!あれか、俺はどこにいってもぼっちなのか!
しかし、はっきり言ってこの状況、ドッキリにしちゃあ手が込みすぎてる。
・・・これは、やっぱラノベでよくある「勇者召喚」ってやつだよな。
はい、今「中二病乙www」って思ったそこの君!残念だな、俺は中二病じゃない!
ーーーだってこの森、明らかに地球の森じゃないもん!木の模様とか斑で無駄にファンシーだし!きのこは見たこともないような見た目してるし!どう考えても異世界だろ!!
(ちなみにここまでの台詞、すべて彼が心の中で叫んでいるだけである。口に出したのは最初の「はあ?」だけだ。長年のぼっち生活によって鍛えられた彼の表情筋は、この程度では動かないのである。さすがだ。)
ということで、ひとしきり心の中で叫んだ俺は、この異世界と思われる森を探索することにした。
・・・べっ、別に異世界とかちょっと楽しみとか思ってないんだからね!