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光の幻影  作者: 鐘雪 華
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また入院

 病院に着いて、診察を受ける…

 意識が戻らないこともあったため、入院となった。


 看護師に病室に案内されると、なぜかそこには佐々木さんと側仕えがいた。


「何があったのか教えてくださる?」

 私は看護師が止めるかと思ったが、黙って出ていった。

 どういうこと?

「佐々木さんから帰ってからですよね… あの後、せり鍋を食べてお酒を飲んで、かえって寝たわ」

「それで?」


「起こしに来た悠人が私の体温が低すぎることに気づいて、起こしてくれました。で、今に至るです」

「寝ている間のことを聞いているの」


「寝ている間?」

「NeuraLumeと接続したんじゃないの?」


「fMRIはあの家にないでしょ?」

「天野教授がどこかに置いている可能性があるでしょ?」

 うーん。私も天野教授なんだけど…

 それにしても、外でNeuraLumeの話をしなかった佐々木さんがここで話をするのはどうして?

 状況が変わった? それともここは話しても安全な場所ということ?


「お父さんが置いていたかもしれないけど、私は知らないわ。それに、私が目覚めたときfMRIを着けていたなんて記録はないでしょ?」

「そうね」

 それも調べがついているのね…


「どうしてNeuraLumeの話が出てくるのですか? 私の体温低下と関係ないですよね?」

 佐々木さんは私を探るように見て、はぁとため息をついた。

「…ここ数日で少し進歩があって、NeuraLumeは脳の活性化している情報から見ている情報をある程度再現できるようになったの。あなたがいつ眠りに落ちたのかはわからないけど、起きた時間は明確にわかっているわ」

 佐々木さんはNeuraLumeの情報を見ることができる立場ということよね? 研究所と仙台とAvatar社のNeuraLumeは繋がっているみたいだから、どことは明確じゃない…

 それに、かなり自由にNeuraLumeのデータを見ているようだから、研究所と仙台の可能性が低い。

 ということはAvatar社の可能性が高いわね。

 でも、私がどこまで知っているかを佐々木さんに知られるのもねぇ…

 とりあえず、先を聞くかな。


「それで?」

「あなたはNeuraLumeとfMRIで繋がり意識を失った。今回も体温低下で意識を失った。そして、NeuraLumeの再現映像であなたが消えたタイミングとあなたが目覚めたタイミングが一致する。この状況から、NeuraLumeの中に現れたのはあなたという想定が成り立つの」

 うーん。状況から考えるとそうなるわね…


「でも、NeuraLumeには私の脳情報があるんだから、NeuraLumeの再現映像に私が現れてもおかしくないでしょ?」

「そうね。現在、過去の脳情報の活動記録から映像を再現させているから、あなたがNeuraLumeの中に現れたかどうかはわかると思うわ」


「その再現映像を見せてください。研究者として興味があります」

「…そうね… ま、いいわ」と言うと、側仕えがタブレットを操作して、見せてくれる。

 そこには、色々な顔のパーツを寄せ集めた切り貼りのような顔の画像が表示される。

 その画像には明らかに別人と思われるパーツが組み合わさっているが、全体を見ると私と判別できる。

 こちらはリッキーだね。

 でも、人の配置や仙台の家など周りはわからない。


「…これじゃ、登場人物だけしかわからないじゃないですか?」

「今はね。近日中にわかるようになるわ」


「そうですか… また成果を見せてください」

 と私が言って、佐々木さんが何か言いかけた時にドアがノックされ、話が中断された。

 私はちらっと佐々木さんを見て「はい」と言うと、看護師さんが「面会人が来ています。入れてよろしいですか?」と言う。


 佐々木さんは、「また来るわ」と言い出ていった。

 代わりに入ってきたのは叔父さんと悠人だった。


「佐々木さんが来ていたのか?」と叔父さんが言う。

「そうね…」


「お医者さんは何と言っていた?」と悠人が言う。

「経過をみるため、入院だとしか聞いていないわ」


「そうか」

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