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光の幻影  作者: 鐘雪 華
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洋館 その7

「ここは私の家ですよ! 出ていってくれませんか?」

「知ってるよ」と右手に持っていた瓶のバドワイザー?を飲む。


 あれ? ビールなんて持っていた?

「朝からビール?」

「こんなの水だろ? どうせ酔わない。気分だからいいだろ?」


「ここで何をしているのですか?」

「言ったろ? 協力してくれよ」


「何に協力しろと言っているのですか?」

「とぼけるのもいいかんげにしろよ!」


「もしかして、叔父さんに協力を依頼しているのですか?」

「叔父さん?」


「この家の持ち主です」

「そいつが、殺してくれるなら、そいつでもいいぜ」


「殺す!? 誰を?」

「俺を殺したCIAのおっさんと、俺をはめた日本のなんとかという会社のおっさんだよ」


「え? あなた死んでいるの?」

「あぁ。そうだ」

 死人と話していることになるんだけど… ということは幽霊?

 幽霊にしてはものすごく存在感があるんだけど…


「あなたが幽霊なら、成仏したほうがいいわよ」

「成仏? exorcismus(祓魔式)? ふっ! アハハハ…」と馬鹿笑いしたかと思ったら、急に真顔になり「てめぇ、いい加減にしろよ」と低い声で言う。


 うーん。会話にならないわね… どうしようと思っていると霧が出てきた。

 ん? この霧… と思っていると女性が現れた。

 私! 現れたのは私だった。

 え? これは現実じゃないわよね? もしかしてNeuraLumeの中?


「おっ。複製ができるようになったのか?」

「リッキー、ここに来ないで… どうしてあなたがここに居るの!?」


「ここはNeuraLumeの中なの?」

「そうよ… でも、どうやって来たの?」

「わからないわ」


「ということは、お前は本体か!?」

「本体?」

 それより、このリッキーについて聞かなきゃ…


「それより、そのリッキーさん?のことを紹介して」

「彼はRicky H Williamsで、元死刑囚で一番最初にNeuraLumeに入った人」

 あー! 死刑囚のデータをNeuraLumeに入れたけど、叫び続けていたあの人? データ?がリッキーということか…


「なるほど… 叫びまくっていた映像の人ね。ん? 以前にNeuraLumeの中に入ったときはリッキーは居なかったと思うけど…」

「あなたが1度目にNeuraLumeに入ったときはリッキーは居なかったというか私達は融合していたの。その後、2度目で分離に成功したの」


「それって、私がfMRIで接続してデータを設定したことが原因?」

「そうよ」


「だから、私がNeuraLumeと接触するたびに、話し方が変化していたのね…」

「そう? 融合している間の記憶は少し曖昧だから、そうかも… そうなのかな?」


「あ! 研究所のNeuraLumeの容量の問題で複数の人の同時実行はできないはずだけど、できているということは… Avatar社にあるNeuraLumeとここのNeuraLumeを使っているから?」

「容量が増えた気はしていたけど… そういうことだったのね」


「おーい。くだらない話は終わっただろ? そっちのお前、本体のお前」

「私のこと?」


「あぁ。本体の方が俺の復讐に役立ちそうだから、俺に協力しろよ」

「殺人なんて、協力できないわよ。犯罪なら罪を明らかにして真っ当な罰を与える必要はあるとは思うけど、私は警官じゃないから難しいわよ」


「CIAに警官が太刀打ちできるわけ無いだろ?」

「うーん。あなた、死刑囚で悪いことをしたのでしょ? 諦めてこの中で楽しくすればいいじゃない?」

 NeuraLumeの私は嫌な顔をした。


「俺は死刑囚じゃなくて終身刑だ。まぁいい。本物の方が許可をだしてくれたから、いいよな?」

「ダメよ!」とNeuraLumeの私が言ったが、全裸の男がリッキーの隣に現れ、キスをした。


 目のやりばがないよ…

「はぁ… 消しなさい。消さないと、あなたごと消すわよ」

「できるわけ無いだろ? お前ごと消えるぞ」

 ん? どういうこと?

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