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光の幻影  作者: 鐘雪 華
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2回目の連行 その2

 車が走り出すと、周りが見えないようにガラスが黒くなる。

 私が、手をぐっと握ると、「大丈夫か?」と悠人が話しかけると「大丈夫」と答える。

 黒スーツが睨んでいたので、それ以上の会話を控える。


 周りが見えないので、どのくらい走ったのかがわからない…

 はぁ。暇ねぇと思っていると、車が止まって扉が開けられた。


 またもや既視感のある地下駐車場ね。

 そして、やっぱりエレベータに乗せられ、001の番号の部屋に案内される。


 前回と同じようにソファには佐々木さんが座っている。

「おかけになって」

 私たちはソファーに座る。


「佐々木さん、私たちはどうして連れてこられたのでしょうか?」

「聴取のためよ」


「研究所でも聴取はできると思いますけど…」

「研究所がどこまで関与しているのかわからないから、聴取はできないわ」


「研究所が関与ですか… 佐々木さんはどこの組織なんですか?」

「それは言えないわ」


「CIAですよね?」と悠人が言った。

「我々がCIAと言ったのは、内閣情報調査室ですか?」


「いいえ。彼らは公安と名乗っていましたが内閣情報調査室とは言っていません」

 と言った後「誰が正しいことを言っているのかわからんな…」と呟いた。

「悠人は、公安?に知り合いがいるの?」


「いや、聴取を受けた」

「何を聞かれた?」


「そちらの要件がはっきりしないと答えません」

 悠人と佐々木さんが互いに睨むだけで、話が進まない。

 どっちも引く気がないのかなぁ。

 面倒臭い。


「…はぁ。私探り合いって面倒なんで嫌いなんです。隠すつもりはないし… 悠人、佐々木さんが満足する情報が得られるまで帰してくれないだろうから、争っても無駄よ」

「わかったよ」


「質問に答えてくれるのね」

「そうですけど… 少し問題があるの」


「問題?」

「何が本当で、何が夢なのかがはっきりしないの。だから、質問の回答は私の真実になるわ」


「どういう意味ですか?」

「そうですねぇ… 説明が難しいです… ちょっと変なことを言いますけど、fMRIをつけていた間、NeuraLumeの中にいたような気がするの」


「fMRIの取得データをNeuraLumeに転送していただけだろ? NeuraLumeの中にいるわけないだろ?」と悠人が話に割って入ってきた。

「確かにfMRIにはデータを設定することはできないから、私の脳に影響を与えることはできないってことは私も知っているわ。でも、NeuraLumeの中にいた気がするの」


「それは、夢を見ていただけなんじゃないか?」

「そう、だから、『何が本当で、何が夢なのかはっきりしない』と言ったのよ」


「fMRIをつけていた間のことはすべて夢だろ?」

「うーん。それがね… 思い返すと…」


「思い返すと?」

「fMRIをつけて意識を失って起きた記憶があるんだけど、20日眠っていたんだよね。で、筋力が弱って歩くのも困難だったけど、今は筋力が弱っていないでしょ?」


「あぁ」

「筋力が弱っていないということは20日眠っていたというのが夢ということになるけど、私の中では起きたという記憶もあるの。だから何が本当なのかわからないのよ」


「なるほど… 昨日、NeuraLumeの部屋に入ってから今まで彩音の記憶を教えてくれ」

 私は佐々木さんを見ると頷いたので、説明した。


「どう? わけがわからないでしょ?」

「あぁ… NeuraLumeの部屋にいた謎の人物だが… 俺が蹴破ったときには居なかった」


「そうなんだ… じゃ夢かな」

「いや、居た可能性が非常に高い」


「え!? そうなのですか?」

「研究所の監視カメラが天野教授の部屋から出てくる人物を捉えている」


「誰なのですか?」

「その人物は監視カメラの位置を把握しているようで、顔がわからないように顔の角度などを意識して動かしているので特定できていない」

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