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光の幻影  作者: 鐘雪 華
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不思議の国の私 その4

『どうした? 何か変か?』

『え? あっ。服は変じゃないけど…』

 あっ、この後だっけ…


『変じゃないけど、何だ?』

『お父さんは』と私?が言ったところで、霧に包まれたように真っ白になりお父さんが消えた。


「彩音、出番だぞ」

「出番って言われても…」


「強く思うんだ」

「わかったわ」

 私がイメージを明確に頭に浮かべる。


 霧が晴れると、私の前に私?が座っていた。

 で、答えなきゃいけないのよね。

「ダメよ。そんなことを言っちゃ。混乱するでしょ?」

「混乱?」


 私は記憶と同じ会話を続けるため、脳をフル回転させた。

 しばらく話を続ける。

「情報? 情報だけど記憶ね」

 記憶? この会話は私にとっては記憶だけど、目の前の私にとっては初めての会話よね?

 なにこのタイムトラベルのような会話… タイムパラドックスを避けるためみたいじゃない。

 あれ? 目の前に居るは記憶? 過去?の私よね? ん?


「ふーん。じゃ、これはお父さんの… あれ?」と思わず言ったが、これは記憶? 過去の私のセリフよね? ヤバ! 間違ったと思ったら、急に霧がでてきた。あっという間に周りは白一色になり、向かいに座っていた私?も見えなくなった。

 聞こえていなければセーフよね?


 私はほっとしたが、周りは白一色のままだ。

 えっと、強くイメージすればいいのよね。

 私はイメージしても変化がない。

 うーん。どうしよう…と思っていると、白いモヤが薄くなって来た。


 手の感覚が徐々に消え始め、自分で自分の手を掴もうとするけど、動いていない。

 次に足も感覚がなくなり、座っている感覚もなくなった。


 次第に白いモヤが濃くなり、何もない、ただ白いだけの世界にふわふわと浮いている。

 自分はいるはずなのにいないような不思議な感覚になった。


 以前にもあったわよね?

 これって、病院で起きる前と同じ?

 ということは次は、手が暖かくなって… その後、唇に暖かさを感じたのよね。

 これってキス?


 うーん。と考えていると、『…救急依頼はしたが、反応がない… 彩音…』と声がゴーという雑音と共に聞こえた。

『なに? 悠人?』


『彩音か?』

『そうよ』


『NeuraLumeの彩音か?』

『何言っているの? 私よ』


『彩音、意識はあるのか?』

『あるわよ』


『そうか…』

『そうかって何よ』


『お前、意識を失っているぞ』

『え? そうなの? でも、左手が暖かいのはわかるわよ』

『…そうか。どうすれば起きれるかわかるか?』


 手が暖かくなって、次に唇が暖かくというかキスされて起きるのでしょ。

『お姫様を起こすにはキスでしょ。御伽話の定番でしょ?』

 私はNeuraLumeの中で、本物じゃないから、気軽に答えた。

『本気なのか? キスだぞ?』


『いいわよ?』と言うと、唇に暖かさを感じた。

 あれ? 悠人にキスされたよね?

 NeuraLumeの中の感覚って妙にリアルなのよねぇ。


 あ! この感じ、覚えているわ。この後、起きるのよね!

 次は病院のベッドで起きるのか… はぁ。長い間眠っていたから、筋力が落ちているのよねぇ。

 ちょっと憂鬱かも…

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