表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光の幻影  作者: 鐘雪 華
59/59

聴取 その3

 佐々木さん?は私の前に座った。

「お待たせしました」

「悠人は?」


「音羽教授の聴取は終わりました」

「じゃ、悠人は解放されたのですね?」


「いえ、待機していただいています」

「そうですか… では、いつ解放されるのですか?」


「天野教授の話しだいですね」

「私と? 全て話したと思いますが…」


 佐々木さんが後ろに立つ側仕え?を少し見た。

 側仕えは扉の外に出て、アタッシュケースを持ってきた。

 それを机の上に置き、開けた。

 中にはARグラスとノートPCが入っていた。

「この端末でNeuraLumeのサーバにアクセスしてください」

「あのう… ご存知ないかもしれませんが、どの端末でも繋がるわけじゃないです」


「知っています。この端末は研究所の端末です。所長からお借りしてきました」

「それを信用しろと?」


「『はい』と言っても信用できないですよね。電話しますね」

 佐々木さんが携帯を操作して、机の上に置いた。

 呼び出し音が2回… 電話がつながった。

『田村です。ご用でしょうか?』と携帯のスピーカーから所長の声がした。

 かなり、丁寧な電話の出方なんですけど… 佐々木さんって何者なの?


「所長、ここに天野教授がいます。天野教授がセキュリティについて懸念があるようなので、質問に答えていただけますか?」

『何でしょうか?』


「お借りした端末で天野教授が研究所にアクセスしますが、問題ありますか?」

『問題ありません』


「わかりました。では」というと、電話を切った。

「所長の許可が出ていることが明確ですので、ログインをお願いします」


「はい」と答え、NeuraLumeにログインした。

 佐々木さんが側仕えに目配せをすると、側仕えが私の隣に座り端末を操作し始めた。

 おー。タイピングが早いねぇ。

 管理者権限がないから、詳しくはわからないと思うけど…


 しばらくすると、側仕えがノートPCを閉じて端末をアタッシュケースに戻した。

 そして、佐々木さんと側仕えは部屋から出て行った。


 また、放置? お腹減ったかも… と思ったら、朝にいた人?がワゴンを押して入ってきた。

 チーズたっぷりのグリルドサンドイッチとサラダとコーヒーを置いて「どうぞ」と言って出て行った。

 食べていいのなら、お腹が空いているから食べるけど…


 グリルドサンドイッチを一口食べると、まだ暖かい。

 暖かいということは、近くで調理したってこと? それとも温め直し?

 美味しいけど、ちょっと食べにくいのよねぇ。


 悠人も同じものを食べているのかな?

 このチーズ… ブリーチーズが入っているのかな? この匂いは悠人は苦手かも。


 食べ終わると、先ほどの人が片付けてくれる。

 私が「ごちそうさま。美味しかったわ」というと、「ありがとうございます」と言って出て行った。


 うーん。また何時間か待たされる?と思っていると、佐々木さんが入ってきて「聴取は終わりました。自宅にお送りします」と言った。

「あのう、荷物があるので研究所にお願いします」

「わかりました」


 すぐさま後ろのスーツが動き、「こちらに」と言って私を見る。

 はいはい。連行ね… 私は立ち上がり、スーツについていく。

 連れてこられた道順を逆に進み、駐車場についた。

 駐車場には、黒いバンが1台だけあった。


 来る時は2台だったわよね? 悠人はもう帰ったのかな?

 バンの扉が開くと、悠人が座っていた。

 悠人を見て、安心して私の方の力が抜けた。


 私は悠人の隣に座って、「大丈夫だった?」というと、悠人は「あぁ」とだけ言った。

 喋るなってことかな?

 車は外が見えない仕様で、来る時と同じだ。


 車が出発すると、私は悠人に寄りかかって寝てしまった。

「彩音。降りるぞ」

「へ?」


「『へ?』じゃない。着いたぞ」

 私たちはバンを降りて、自分の研究室に向かおうとしたら、こっちだと言われて引っ張られた。

 あっ。悠人の研究室に向かうのね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ