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光の幻影  作者: 鐘雪 華
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聴取 その1

「あのう…」

「何か?」


「ここはどこでしょうか?」

「お教えすることはできません」


「悠人はどこでしょうか?」

 佐々木さん?は後ろを立っている女性を見ると、女性はなにやら耳打ちした。

「音羽教授ですね。音羽教授は別の場所で聴取を行なっています。ご心配なく」


「そうですか…」

「では聴取を始めます」


「聴取ですか? 聴取なら研究所で良かったのでは?」

「研究所も調査対象ですから、セキュリティの都合上ここで行います。よろしいですか?」


 セキュリティねぇ。

「はい…」

「では、音羽教授との関係性は?」


「はい? えっ、聴取ですよね?」

「そうです。ちなみにすべて録画していますし、虚偽の回答は問題となることがあります」


「わかりました。音羽教授とは幼馴染です。小学校から大学まで同じです」

「しかも職場までとはかなり珍しいですね」


「そうですか? 職場までとなると珍しいかもしれませんが、学校はエスカレーターですから多いと思いますよ」

「男女の関係は?」


「え? ないです」と素で答えてしまったが… そんなことまで聴取する必要がある?

 その後、佐々木さん?はタブレットを持って、質問を開始する。

 田畑さんや吉川さんとの関係やNeuraLumeのことなどを事細かく聴取された。


 佐々木さん?は質問漏れを確認しているのか、タブレットを操作しているので質問は小休止だ。

 お腹すいたなぁ。今何時なんだろう?

 部屋には時計がないし、私は腕時計はつけない。

 それに、携帯はバッグに入っているので持ってきていない…


「あのう、トイレに行きたいのですが…」

 佐々木さん?がタブレットから目を離して私を見た。

 え? 変なこと言った? と思ってみていると、佐々木さんが後ろのスーツを見た。


 スーツが「お連れします」と言うけど、男性なんだけど…

 トイレまで入ってくるってことはないよね?

 私は立ち上がると、扉を開けてくれる。


 そっちね… 廊下を進むとオフィスのトイレという感じで、男性用と女性用の入り口がある。

「5分以内で出てきてください。出てこない場合は連れ出します」

 えー! 時間制限!? 5分もあれば余裕なんだろうけど… 

「わかりました」と言って、なぜか時間がないような気がして急いでトイレに入り、扉を閉めた。


 私は閉めたトイレの扉によりかかり、はぁ… はため息を吐いた。

 まだ1分経っていないと思うけど、落ち着かないじゃない!


 トイレを出て洗面台まで戻ってきて、周りを見た。

 綺麗は綺麗なんだけど、かなり高級じゃない?

 政府設備って感じはしないわよね。

 どこなんだろう…


「天野教授、何か問題でもありましたでしょうか?」と声がかけられた。

「問題ないです。すみません、出ます!」

 私は慌てて出た。


「すみません。遅くなりました」

「こちらに」と言われ、また先導される…


 部屋では、ソファーには誰も座っておらず、隣のテーブルに佐々木さんが座っていた。

「こちらにどうぞ。食事にしましょう。今、用意させています」

「はい」


 食事かぁ。尋問の食事と言えば、カツ丼?と思っていると、ワゴンを押した人が2人入ってきて、花やカトラリーをセッティングする。

 明らかに洋食よね。カツ丼じゃないわね。


「ごめんなさいね。ここじゃ、こちらで用意した簡易的な料理しか出せないの」

「私は何でも問題ないです」


 簡易的と言っていたが、サラダが出て、パスタが出てきた。

 カトラリーが残っているけど、置き間違いかな。

 ちょっと量が少なかったけど、美味しいわね。フランスパン? チャバタ?があるからちょっと食べようかなと思っていると、魚が出てきた。

 全然簡易的じゃないじゃん! 簡易的じゃなかったらどんなのが出るの?


 そして、ティラミスと紅茶が出てきた。

「お酒は出せないの」

「私はお酒が苦手なので問題ないです」


 ティラミスを堪能して紅茶を飲んで、カップを置いた。

「今日の聴取は終わりで、明日は9時からよ」

「明日も続くのですか?」


 佐々木さんは何も答えず、後ろのスーツを見た。

「こちらに」と言われ、また先導される…


「部屋から出ることはできません。ご用がある場合は、電話を利用してください」

「電話?」


「はい。受話器をあげると繋がります。部屋には備え付けの冷蔵庫があります。中の食べ物や飲み物はご自由にご利用ください。朝食は8時半となりますので、ご用意をお願いします」

「わかりました」と言ったら部屋に着いたらしく、扉を開けられたので入ると、扉が閉められた…

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