表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光の幻影  作者: 鐘雪 華
40/59

叔父さんと悠人

 叔父さんが私たちを見て「ほうー」とニヤニヤしながら言った。

 悠人が、「あなたは?」と言った。


「悠人、さっき言っていた叔父さんよ」

「あっ、そうか」


「で、こちらは?」

「音羽 悠人です。隣に住んでいて、脳科学研究所に勤めています」と悠人は名刺を出した。


「ほう、同僚なのか」

「そうよ。叔父さんとは小さい時に会ったことあるんじゃない?」


「うーん。覚えてないなぁ」

「ちっこいのが居たような気がするが、覚えていないなぁ」


「外で話す内容じゃないわね。入って」と私はドアを開けた。

 2人はリビングに行ったので、私は私の部屋に荷物を置いて、キッチンに直行した。

 お茶を淹れ、リビングに持っていくと2人は話し込んでいた。


「何の話をしていたの?」

「さっきの車での話だよ」


「あ、あれね」

「岡田さんはAvatar社をご存知だったそうだよ」


「え! そうなのですか?」

「あの後、沖芝電気から出荷される光量子チップを追っかけた」


「…そんな探偵みたいなことしていたのですか!?」

「まぁな」


「光量子チップってどこで作っているのですか?」

「北海道だ」


「北海道まで行ったのですか?」

「あぁ。そこに沖芝電気時代の知り合いがいるから、飲みに連れ出して最近の光量子チップのことを聞いた。光量子チップは赤字で中止されたと思ったら、まだ作っていると聞いて、どこに出荷しているのかを聞き出した」


「よく教えてくれましたね」

「ま、光量子チップの開発で協力していた間柄だからな」


「そうですか… で、その光量子チップの納入先がAvatar社だったのですか?」

「いや、光量子チップはNeuraLume社に出荷していた」


「NeuraLume社… ということは田畑さんに会えたのですか?」

「それがな… 出荷先にむかったんだが、そこは貿易会社だったんだ。そこでは、入荷した光量子チップをそのままAvatar社に横流しというか出荷しているようだ」

「横流しって言うことは、NeuraLume社は何も作っていないの?」


「あぁ。そのまま出荷している。箱すら開けない。宛先のラベルの付け替えだけだ」

「どうしてそんな面倒なことするの?」


「さぁなぁ。そこまでは調べきれていない」

「でも、田畑さんに会えたのでしょ?」


「それが、作業を行っている奴は貿易会社の社員で、田畑とは会ったことがないらしい」

「え? そんなことが可能なのですか?」


「作業を行っている奴は貿易業社で、NeuraLume社からの配送を請け負っているそうだ。その貿易会社によると、海外への貿易資料の作成などがあるので、まぁあるそうだ。付け替え用に置いていたラベルが偶然だが私の携帯に写っていた」

「偶然? 盗撮じゃないですか!?」


「偶然だよ。よくあることだ」

「ふーん。でも、その貿易業社にNeuraLume社への連絡先とかありますよね?」


「作業を行っている奴に色々聞いたが、顧客の情報は出せないそうだ」

「そうですか… じゃ、田畑さんとは会えないのですね…」

 はぁ、NeuraLumeのリセット方法の入手ってこんなに難しいの?


「そうだが、ちょっとは進展したろ?」

「そうですね」


「で、お前たちは付き合っているのか?」

「はっ! え! 何言っているのですか?」


「違うのか?」

「ち、違うわよ。私たち付き合っていないわ。ねぇ、悠人」


「そうだな」

 悠人はあまり関心がないような顔をしている。


「ふーん。そうか… 俺は邪魔だろうから、帰るわ」

「違うって言っているでしょう!」

 叔父さんは「はいはい」と言って帰っていた。

 悠人と気まずくなるじゃんと思って、悠人を見ると、「俺も帰る」と言って帰って行った。


 えー! 悠人は何も気にしていないようじゃん。気にされてもだけど…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ