ネットアクセス禁止
NeuraLumeの部屋を出たが、研究室は盗聴器がある…
なので、私たちは黙ったまま研究棟を出た。
「車を取ってくる。待っていろ」
「わかったわ」
悠人は走っていった。
しばらくすると悠人の車が停まったので、私は乗り込んだ。
「ねぇ。どうしよう…」
「NeuraLumeはどうやって外のネットワークにアクセスしているんだ?」
「えっと、たぶん私の家からアクセスする方法の逆じゃない?」
「踏み台を使ったと言うことか?」
「そういえばそんなことを書いていたような…」
「その踏み台サーバはどこにある?」
「えっと手順はこれよ」と私はPCを開いて見せた。
「なるほど」
悠人は自分のPCを開いて手順を実施したが…
「登録されているPCからでないと弾かれるようで入れない」
「じゃ、私のPCを使う?」
「そうだな」
悠人は私のPCを使って踏み台サーバにアクセスした。
踏み台サーバに入ったが…
「ログなどはアクセス権がないからわからん… 踏み台はシステム管理部が管理しているはずだが、あそこは面倒なんだよなぁ」とブツブツ言っている。
「システム管理部が面倒?」
「以前にウィルスじゃないか?と文句を言われたろ?」
「あぁ。あったわね。結局ウィルスじゃなく、通信量が多かっただけでしょ?」
「お前はたいして調べられなかったから、被害はなかったかもしれんが、俺は大変だったんだよ」
「私は論文提出でたいへんだったんだから仕方がないじゃん。悠人は共著だから楽して儲けたでしょ」
「まぁな」
「システム管理部には私が行くわ。で、何をお願いすればいいの?」
「この踏み台サーバは他の研究室も使っている可能性があるから、NeuraLumeの部屋からのアクセスの禁止だな」
「えっと、ファイアウォールの設定を変更して、NeuraLumeの部屋からのアクセスをできなくして欲しいと頼めばいいのかな?」
「そうだ」
「わかったわ」
私は車を降りて、システム管理部に向かい、ファイアウォールの設定をしてもらった。
権限を強くする分には設定変更の承認はシステム管理部の部長承認だけでいいらしいので、速攻で変更してもらった。
ついでに、NeuraLumeの部屋からのアクセスの疑いがあるから、踏み台サーバのログでNeuraLumeの部屋に関する物を抜き出して、転送してもらった。
私は途中で缶コーヒーとミルクティを買って車に戻った。
缶コーヒーを悠人に渡しながら、「アクセスを禁止してもらったわ」
「おっ! 気がきくね!」と缶コーヒーを飲んだ
「それだけじゃないのよ。踏み台サーバのログももらったわ」
「よくもらえたな」
「不正アクセスがあったかもしれないからと言ってもらったの。NeuraLumeの部屋に関する物だけだけど」
「なるほど。見せろ」
私は踏み台サーバの私のホームディレクトリにあるログファイルを開いて悠人に見せた。
悠人はログに記載されている時間を自分のPCに記録していた。
「…何かわかった?」
「ルッツは外部にアクセスしている。これを見ろ」
「このアドレスって銀行よね?」
「あぁ。ルッツが犯人だな」
「犯人と言っても、投資しただけで被害はないけどね…」
「投資信託の購入手数料がかかっているだろ?」
「まぁ。そうだけど… 利益がでているしね…」
「そうなのか? 彩音の脳情報でルッツは動いているのに、彩音より有能じゃないか?」
「失礼ね… でも、私が選ばない投資信託ね… まるでお父さんみたい…」
「なるほど、ルッツはおじさんと彩音のハイブリットだからか…」
うーん。私がどうするか? でルッツの行動が予想できないのは困るわね…




