沖芝電気工事
沖芝電気工事の吉川さんから連絡は待てど来ない…
私は沖芝電気工事に電話をしたが、吉川さんとは連絡が取れない…
直接出向いてしても意味がないかもしれないけど、行ってみるか。
私は住所を調べて車を呼んだ。
「葵さん、ちょっと出かけるね」
「はい。戻られますか?」
「うーん。どうだろう」
「わかりました」
私はバックを手に取り、玄関に向かった。
車に乗り込むと、沖芝電気工事の噂話を含めて調べる。
特に怪しいものはないわね…
車は、かなり古いビルの前に停まった。
ここが沖芝電気工事か… 周りが立派なビルなのでちょっと浮いている。
設立当初からこの場所らしいから、堅実なのか?
入り口を入ると、端末がある。
端末をタッチすると、受付番号を入力するか受付呼び出しができるようなので、受付呼び出しをタップした。
しばらくすると、「沖芝電気工事です。ご用件はなんでしょうか?」と音声が流れた。
「脳科学研究所の天野です。吉川さんと面会したいのですが、いらっしゃいますか?」
「少々お待ちください」
画面に受話器?のアイコンが表示され、『…』が点滅する。
受話器って昔の電話よね? 実際はどんなものなんだろう… と思いながら待つ。
急に画面が変わり、「お待たせいたしました。吉川は外出しております」と言われた。
「連絡をお待ちしているのですが、一向に連絡をいただけないのです」
「申し訳ございません。吉川にその旨を伝えます」
あ! 切られる。
「吉川さんと同じ部署の人とお話しをしたいのですが、可能でしょうか?」
「申し訳ございません。セキュリティの都合上、お取次はできません」
うーん。しかたがないわね。
「…吉川さんに連絡をしてもらうように伝言をお願いします」
「承りました」
「ありがとうございました。失礼いたします」
「失礼致します」
画面が元の受付画面に戻った。無駄足だったわね。
研究室に戻るか… 私は携帯で車を呼んだ。
しばらくすると、車が来たので乗り込もうとすると、押された。
私が「キャー! 何をするのですか!」と言うのと同時に「警告します。登録者以外の搭乗が確認されました」と警告音がした。
と向かいの席を見ると、岡田さんがいて「彩音、私だ。警告を切るように指示しろ」と言った。
「この人は問題ないです。警告を切ってください」というと、警告音が消えた。
「どうしたのですか?」
「話は後だ。行き先を天野の家に変更しろ」
私は強引だなぁと思いながら、携帯で行き先変更をした。
「叔父さん、どうしてあそこにいたのですか?」
岡田さんは指を口に当てた。
黙れってこと? 無言のまま家についた。
私は玄関を開け、叔父さんとリビングに行った。
叔父さんはソファーにどかっと座った。
「叔父さん、どうして、あそこにいたのですか?」
「それは、こっちが聞きたい」
「私は吉川さんに会いに行ったのです」
「吉川? 沖芝電気工事の社員か?」
「そうです。天野研究室に何度も来ている人です」
「そうか… 吉川ねぇ。会ったことがあるかもしれんが…」
「で、叔父さん、どうして、あそこにいたのですか?」
「ん? あぁ。俺は田畑を探していた」
「田畑さん? 田畑さんはどういう人ですか?」
「田畑と俺は光量子チップを作っていた。俺は辞めたが、田畑は沖芝工業に残った。で、NeuraLumeのプロジェクトを立ち上げたらしい」
「えっと、田畑さんは沖芝工業に残ったのなら、沖芝工業に行けば会えるのでしょ? どうして沖芝電気工事なのですか?」
「沖芝電気工事に異動というか飛ばされたらしい」
「飛ばされた?」
「あぁ。左遷だな。で、沖芝電気工事に問い合わせてメールアドレスもらった。だが、メールしても応答がないからはっていた」
なるほどね。でも、今時、刑事とか探偵みたいなはりこみ? 信じられない。
「その、吉川だが、他に知っていることはないか?」
「吉川 瑛二という名前しかわかりません」
「どんな漢字だ?」
私は端末を見せた。
「吉川のことを含めてこちらで調べるから、彩音は関わるな」と言って、立ち上がって出ていこうとしたので、私は「関わるなと言われても、研究しなきゃいけないんです」と言った。
「研究はしてもいいが、沖芝電気には関わるな」と言い残して岡田さんは出ていった。
うーん。まいったわね…




