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光の幻影  作者: 鐘雪 華
21/59

悠人への報告

 悠人は無言で運転する。


「悠人、葵さんの家を知っているの?」

「あぁ」

 知っているのね…

 晶と同居しているから、知っているの?

 あれ? 葵さんと晶って同居しているの? そんなことも知らない…

 私だけ知らないのかな? ちょっと聞きにくいじゃない!


 ごちゃごちゃ考えていると、悠人が「買い物とか問題ないですか? コンビニに寄りましょうか?」と言った。

「いいえ、大丈夫です」

 その後、何も会話がないまま進み、ゆっくり停車し、ハザードランプをつけた。

 丁寧な運転ね… 私といる時とは違うじゃない…


「ありがとうございました」と葵さんが言い、ドアを開けた。

「明日はゆっくり来ていいからね」


「大丈夫です。おやすみなさい」と葵さんは言い、にっこりと笑った。

 私も「おやすみなさい」と言うと、葵さんはドアを閉めた。

 悠人は車を出した。


 私は無言の空間に耐えられず、話しかけた。

「さっきは、どうして悠人が来ていたの?」

「葵さんに、彩音が出てこないと相談されたんだよ」


「そう…」

 うーん。話が続かないわね…


「悠人、悪いけどコンビニに寄って」

「あぁ」

 私はコンビニでサンドイッチと缶コーヒーを買った。

 車に戻り、缶コーヒーを悠人に「はい」言って渡した。


 悠人は「サンキュー」と言って缶を開け、一口飲み、缶ホルダーに缶コーヒーを置いて車を出した。

 自分で運転しなきゃ、ゆっくり飲めるのに…


「沖芝工業の岩橋さんだが、亡くなったそうだ」と悠人がボソっと言った。

「え!? そうなの?」


「天野教授が亡くなった日の前日だそうだ」

「…そっか… 沖芝工業で聞いたら、在籍していない言っていたと思うけど…」


「電話応対の社員が亡くなった人を知っているとは限らないだろ? おかしくはない」

「そうね… NeuraLumeのリセット方法はわからないままね…」


「沖芝工業では、NeuraLumeの開発者を教えてくれないが、光量子チップの開発者は記事に出ている。その人にあたればわかるかもしれないぞ」

「もしかして、岡田 (わたる)さん?」


 車が急に止まった…

「危ないわよ! 悠人」

「ん? すまん。それより、岡田さんを知っているのか?」


「ええ、岡田さんとは会ったわ」

「いつ?」

 悠人が怒っている?


「昨日だけど…」

「なぜ、言わない!」

 うーん。怒りのボルテージが上がっているよね…


「学長がこっそり教えてくれた連絡先だったから…」

「学長がこっそり? 彩音、岡田さんはNeuraLumeのリセットを知らなかったのか? 昨日の話をしろ」

 私は昨日の話を悠人にした。


「知らない人を家に入れるのは危ない! 気をつけろ」

「はい。ごめんなさい。でも、叔父さんなんだよ?」


「それは後でわかったことだろ?」

「はい…」


「それは、彩音の叔父さんというのも本当かどうかもわからないだろ?」

 うーん。そこまで疑う?

「岡田さんを私は覚えていたわ」


「5歳の記憶だろ? その記憶の人が確実に岡田さんだったと言えるか?」

「できないわね」


「気をつけたほうがいい」

「わかったわ」


 家に着くと、「悠人、ありがとう。おやすみ」と言って車を降りた。

 悠人は「おやすみ。岡田さんについてもこちらで調べる」と言い、車を出した。

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