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米から生まれた米太郎Ⅱ

作者: ふじの白雪
掲載日:2025/10/04

太平洋を漂流していた米太郎は、運悪く(いや運良く?)巨大な遠洋トロール船に拾われた。


しかしその船はただの漁船ではない。

船長の狂気じみた復讐心という名の燃料で動く、ブラック企業も裸足で逃げ出す異様な海上職場だった!


船長は片足を海の怪物に奪われ、その憎悪で心まで黒焦げ。

だが要求はなぜか理不尽きわまりない。


朝食は「白いたい焼き型のパン」以外禁止!


網に白と黒以外の魚が入ったら即解雇!


船員たちは立町低史のモノマネで愚痴るしかなかった。

「言いたいことも言えないこんな職場じゃ…POISON」


長い航海で食料が尽き、飢えが船員たちを狂わせる。

見かねた米太郎は、聖人かアホか、顔を差し出した。


「お腹が空いたなら……僕のホッペを!」


だが海水と潮風で極限までふやけ、黄色く変色した顔はゴムのようで生臭い。


「まずい…!」

「黄色いカビ餅じゃねえか…」


逆に食欲を失い、米太郎の親切は無惨に不発。


その夜。

海霧の中、奇妙な歌声が船を包む。


現れたのは、筋肉隆々の人魚男たち!

営業スマイル全開で歌う。


「出すトコ出して、タワワに膨らんだら、本当の漢になれるかい!」


その歌声に酔いしれた船員たちは「俺もホントの漢になるッス!」と叫び、次々と服を脱ぎ出す。


米太郎は絶叫した。

「やめろ!せめて『熱い極限』の衣装を!布がないなら、黒ガムテで隠せ!」


だが船員の一人は「グレートだぜ…」と呟き、スッポンポンで海へダイブ!


「いらっしゃい!俺たちはノンケでも食っちまう人魚男だぜ!」

仲間が“食べられていく”断末魔は、どう聞いてもエロ叫び。


そしてついに現れる宿敵。

波間から躍り出たのは、尻尾のない完璧な円形―― 巨大な白いたい焼き!


「ココで会ったが百年目!我が足の代償、命で払ってもらうぞ!」


船長は特製の銛を投げつける。

だがたい焼きは驚異の回転機動で回避、船長は銛に服を絡め取られ、白いたい焼きに縛りつけられて宙を舞った!


「船長!!(やめて!跳ねないで!)」


跳ねるたびに船長はまるで狂気のエアロビ講師。

おののく船員たちは「もう辞めたい!退職します!」と逃げ出す。


米太郎は決断した。

荒海にダイブし、たい焼きの頭に飛び乗る。

船長を縛る服を切り裂き、解放した瞬間ー


「ワシの復讐が…パーに!」

船長はそのまま海の藻屑に。


米太郎は勢い余ってたい焼きに食われ、腹の中へ。


その後。

深夜の釣り番組『巨大カジキマグロを追え!』

カジキマグロ船に乗った親方ヒロキが、偶然その巨大たい焼きを釣り上げた。


鉄板の上でバター醤油焼きにされるたい焼き。

皮を突き破って――


「熱ちぃぃぃぃぃ!」

湯気モクモク、米太郎が飛び出した!


助けられた米太郎は、その顔面力(ふやけて黄色い)と波乱万丈な経歴を買われ、親方ヒロキにスカウトされる。


「お前……役者やれよ」


こうして米太郎は弟子修行を経て、ついに主演の座をつかむ。


『ひとつ、人の生き血をすい!

ふたつ、ふらちな悪行三昧!

みっつ、醜いこの世の鬼を退治てくれよう!米太郎!』


――新時代劇『米太郎侍』。

視聴率25%を叩き出し、米太郎は看板スターとなったのだった。


鬼ヶ島で鬼を退治する英雄にはなれなかった米太郎。

でもこうして、鬼を退治する、お茶の間の(おじいさんとおばあさんの)英雄になりましたとさ。


めでたしめでたし。

おしまい

とりまおしまい


ホントにおしまい…?

まぁチョットは覚悟しておけ!(関白宣言)

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