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旅の始まり

 夜、駅についた。

ホームのベンチに座り電車を待つ。

息を吐き手を温めながら待っていると電車が来た。

 電車に乗り込み最初の目的地に向かった。

席に座り窓から夜空の星を眺める。

そこに


「切符を拝見します。」


と車掌が来る。

静かに微笑んで


「どうぞ。」


と切符を差し出す。

車掌は切符を確認すると一礼して歩いて行った。


 その後、ガタンガタンという何かを転がす音がした。

移動販売のカートだった。


「何かいりませんか?」


そう笑顔で尋ねる女性に、


「チョコレート一つください。」


とお金を払い買う。

魔道人形は、食べ物を食べて体の中で魔力に変換して動く。

味も感じる。

チョコレートを口に入れた。

かつての私もこんな風にお菓子を食べていたのだろうか。

 

 ガタンゴトンと列車に揺られながら、窓の外の風景を眺めながら考える。

私はリリアと言えるのかどうなのか。

それを知るのが、旅の一番の目的だ

魂はリリアであるが、リリアの記憶はない。

それはもう別人なのではないのだろうか。

しかし、両親は別人ではなく自分たちの娘のリリアとして扱った。

この旅で出会う人たちもそうなのだろうか。

だとしたらリリアなのか?

しかし、私にはそうだと全然思えない。

自分が女騎士のリリアだといわれてもどうしてもそう思えなかった。


旅の終わりに答えがあると今は信じるしかなかった。

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