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著作権フリー 場面テンプレート  作者: ManuruNeko
実践編
11/11

『白』 芥川竜之介 より

三つの宝

(改造文庫) / 芥川竜之介 著 (改造社, 1941)


『白』


【原文】


 それも無理はありません。その横町の七八間先には印半纏を着た犬殺しが一人、罠を後に隠したまま、一匹の黒犬を狙っているのです。しかも黒犬は何も知らずに、犬殺しの投げてくれたパンか何かを食べているのです。けれども白が驚いたのはそのせいばかりではありません。見知らぬ犬ならばともかくも、今犬殺しに狙われているのはお隣の飼犬かいいぬの黒なのです。毎朝顔を合せる度にお互いの鼻の匂いを嗅ぎ合う、大の仲よしの黒なのです。


【要素抽出】


共有の時点:現在

共通の対象:犬殺し

複数の登場人物:黒、犬殺し

登場人物ごとの可能世界

犬殺し:犬を殺せる罠を持っている。

黒:パンをくれたのは犬殺しではない。なぜなら罠を持っていない。

(両立不可能:犬殺しであることと、犬殺しではないこと)


【卑近化】


 それも無理はありません。その横町の七八間先には印半纏を着た犬殺しが一人、罠を後に隠したまま、一匹の黒犬を狙っているのです。しかも黒犬は何も知らずに、犬殺しの投げてくれたパンか何かを食べているのです。けれども白が驚いたのはそのせいばかりではありません。見知らぬ犬ならばともかくも、今犬殺しに狙われているのはお隣の飼犬かいいぬの黒なのです。毎朝顔を合せる度にお互いの鼻の匂いを嗅ぎ合う、大の仲よしの黒なのです。

「パンをくれるなんていい人だ。それに罠も持っていない。このひとが犬殺しのわけがないな」と黒犬は思いました。

「しめしめ。この黒犬は俺が罠を隠していることに気づいていない。捕まえてやるぞ」と犬殺しは思いました。


【備考】

 この情景を見ている白もいる。しかし、この場面テンプレートを作成するにあたっては、白をその場面の人物としてではなく、場面を見ている視点として解釈したほうがすっきりとする。

 視点と人物の違いについては、機会があれば論じたい。


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