地味眼鏡と差別をされ続けた姉、美貌の妹に馬鹿にされ続け、婚約者の王太子にまで、なんだ不細工のほうかとため息をつかれてしまう。そして妹の罠で婚約を破棄されて姉がした復讐は?
「なんだこの不細工なほうか、地味眼鏡のほうって……」
開口一番、婚約者となった王太子殿下にこう言われたのは私です。
眼鏡令嬢とか本好き令嬢とか言われたほうがありますが、不細工のほうかは初めてでしたわ。
地味で悪かったですが、でも地味眼鏡って……。
「……不細工とは」
「ガウレット侯爵の令嬢は麗しく美しい社交界の華と聞いたが」
「それは妹ですわ……」
「なんだ外れか」
バカ王太子! と心の中で叫んだ私です。
私の妹は確かに美貌で知られた令嬢ですが性格は真っ黒、不細工とよく姉の私を馬鹿にします。
だけどねえ、私が婚約者に選ばれたのは魔力の高さと知性であるといわれ……陛下にお願いされましたからですわ。私とて男性は苦手なのですわ。
だってずっとあの妹の姉なのにこれかとか言われ続け、近づいてくる男はみな妹目当てですもの。
でも仕方なく婚約してこれですか……。
私はでも外れでも婚約はしてしまったのはどうしようもないですわというとそうだなと一応納得はしたようなのですでも……あんなことになるなんて!
「外れ令嬢、お前と婚約を破棄してやる!」
「はい?」
半年後、私は殿下にこう宣言されました。また新しいあだ名が誕生しましたわ。
何やら、私の悪い評判とやらをかき集め、そして破棄の条件にしたようです。
眼鏡は目が悪いから、目が悪い子が生まれたらなんとかとか。
本ばかり読んでいて、図書室で一昼夜男と過ごしたとか。
いや違う、本ばかり読んでいて図書室に先生と一緒に閉じ込められ、開けてもらえたのが朝で、しかも男っておいってもおじいちゃん先生85歳ですわ。なにかあるはずありませんわよ。
「……はあ」
「ではな外れの不細工」
いやさすがにここまでされて怒りました。
そして妹がこれに絡んでいるのがわかったのはすぐ、すぐにあれと婚約した殿下、そして私の評判とやらを吹き込んだのがわかったのです。いやあ、妹の嫉妬が私に嫉妬をするとか思っていなかった私が甘かったです。
あれほどの美貌を持つのにどうしてそれ以上を望むのか?
許せるはずありませんわ外れとか……。
私は二人に復讐することにしたのですわ。
「……眼鏡をかけている人間の子はみな目が悪いといわれるのですね殿下」
「あ、あうあう」
「私の子は目がみな良いですが、殿下、それはどう思われます?」
「あえっとな、宰相、あのな」
眼鏡人間が私だけとは限りませんわ。私は眼鏡仲間を集めて、眼鏡をかけた人間の子供はみな目が悪くなる、眼鏡人間になると殿下が言われ、破棄の条件にされたことを言いました。
いやみんな怒りましたわ。だって好きで目が悪くなったわけではないですし、老化もありますし、子供は遺伝でみんな目が悪くなるとも限りません。
眼鏡仲間たちを集め、殿下に詰め寄ると、ごめんなさいと謝る殿下。
いやでもねえ、妹も一緒に困ってますが、眼鏡がそんなに悪いのですか。
「眼鏡を差別をする王太子殿下の婚約者殿、あなたもいつか眼鏡になるのですぞ」
「え。ええ」
「眼鏡が悪いといわれますがな……」
宰相様がかなり怒っています。ああ、うふふふ、ほかにも主要な地位についているおじさまたちに囲まれて困り顔、助けてなんかあげません。眼鏡を差別したことを後悔するといいのですわ。
主要な地位についている人たちはおおよそはお年寄り、その人たちに嫌われてこれからどうなりますかね。
眼鏡たちの共感がわからない、今は目がいいあなたたちには私たちの気持ちわかりませんでしょうねえ。
でも眼鏡って悪いものではないのですわよ。どうして眼鏡をとったら美人とか、眼鏡がないほうがいいとか人は言うのでしょうね。
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