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4/4

#4 了承

第4作目です。この調子だと完結に10年はかかります(^_^;)

困った。実に困った。こういう登場の仕方は好みではない。

金剛の演説で述べられた『切り札』。それが気になって彼に票を入れた者も少なくないだろう。実際、神代もその中の1人であった。しかし、それが自分の首を絞める結果となり(あるいは近づけてしまい)こうして渦中にいる。

「え、どうして俺なんだ?」

「どうしてって、相応しいと思ったからさ。」

「そんなの明確な根拠とは言えないじゃない!」

相原が口を挟む。

「誰が明確な根拠があると言ったんだ?」

「それは……」

相原の奮戦むなしく、金剛にねじ伏せられた。隣のよく分からない男性は未だにオドオドしている。

「で、どうなんだ、神代。やりたいんだろ、本当は。」

「どうしてそんなことが言えるのさ?」

図星であった。確かに神代は組織の中枢として働きかけたかった。そして、学委と愉快な仲間たちが自分の上にいることに嫌悪感を抱いていたのも事実だ。

「どうしてって、そういう目をしていたからさ。」

「……」

何もかもお見通しだったらしい。仕方ないか、自分に正直になれ、俺!

「分かった、協力しよう。俺に出来ることがあるならな。」

金剛の顔が綻ぶ。相原は両者を睨む。登坂は眉間に少しだけしわを寄せる。平砂は相変わらずタジタジだ。やがて思い出したように、どこかで聞いたことがある台詞を口にする。

「で、では、神代君がこちらに加わることに賛成の人は───」

「平砂クン。私はみんなから選ばれたんですよ?私が選んだ新たな代表者、それはみんなが選んだ代表者と一緒でしょう。何もまた多数決なんて、必要ないさ。」

「めちゃくちゃよ!」

「いや、そうでもないですね、相原さん。」

金剛に助け舟を出したのは、意外にも登坂だった。彼にとって、今の現状は決して良いとは言えないだろう。神代を嫌っていることが前提だが。

「先生!?」

「今の日本と同じ仕組みですよ。総理大臣を決めるのは私たち国民ではありません。国会議員です。しかし、その国会議員は国民が選んだ人々です。つまり、間接的に総理大臣は国民が決めたことになるのですよ。」

さすがは社会科の先生だ。ただ、どうしたことか。相原や平砂を援護するならまだしも、金剛や神代にとって有利ではないか。恐らく、他の者も驚いたであろう。単純にいい奴だと思った金剛だが、それは馬鹿正直と言うべきだと神代は思った。『甘い話には裏がある』というのは世の中の鉄則であると神代は考えている。また、無闇に人を信じないというのが彼のモットーであった。故に人付き合いが悪いと印象づけられてしまうのだが。

「そういうことだ、お二人さん。別に問題ないだろう。」

「それは、じゃあ認めるわ。でも、今後どうするかプランが果たしてあなたたちにはあるのかしら?」

「その辺は……なあ、神代?あるんだろう、プランがよ。」

おいおい、それはないぜ。お前はノープランかよ。心の中で罵倒しながらも、口に出していたのは全く別のことだった。

「ああ、もちろんだ。」

おぉ~と、クラスで感嘆の声があがる。金剛も少しだけ眉を上げた。

神代は既に準備していた。自分たちが優位に立てる()を。もともと、彼は戦記ものの小説に興味があり(どこかの誰かさんと一緒で)特に軍師に憧れていた。彼はナルシシストではないが、自分の学力や頭脳のレベルはそれなりに把握していた。その点、向いていると思ったのだ。

「で、どうするんだ?」

「簡単さ。B組と同盟を組めばいい。」

さらりとクールに言った。

「そんなこと、出来るわけないでしょ。いきなり同盟なんて、無茶なことを……」

「いきなりだから出来るんだよ。」

「え……?」

「恐らく、B組の連中は未だに組織が固まっていないだろう。それはこっちも一緒のことだが、はるかにマシだ。不安定な所を突けば我々A組が有利なように事を運べるはずだ。」

「でも、そんなこと、きっとB組だって気付くでしょ。」

お前は気付かなかったがな。これは心にとどめておこう。

「確かにその通りだ。全員が能なしという訳でもない。しかし、もし大使として俺や金剛が行けばどうだろう。普通は学委がそういうことをするはずだ。何の関係もない奴らが交渉相手なら、びびるだろうな。リーダーがやっつけで決めたものじゃないという差が動揺を誘うさ。」

少し皮肉を込めて言ったつもりだったが、どうやら届かなかったらしい。

「……」

相原も高学力の持ち主であるから、多少なりとも言い返す語彙力はある。だが、彼には歯が立たなかった。

「では、B組との同盟に賛成の人は手を挙げてください。」

平砂クン、君は馬鹿かね?

そんなことをしている間に神代は適当な奴ら2人を連れて廊下に出ていた。その2人の中には扶桑も含まれていた。

いよいよ始まる。神代の、否、A組の戦いが。

いつもありがとうございます。つまらないお話にまだまだお付き合いください。

ちなみに、現時点で学校で言うところの一時間目も終わっていない状況です。大作となるでしょう。文字量に限っては。

それでは……

(^.^/)))~~~bye!!

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