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SFの為の科学考証  作者: アレの様な何か
第1章 光速度不変と時間遅れに関して
2/3

1.電界(電場)

1つ1つは、短く、短く、やっていこうかと


まず、「電界」という基礎中の基礎から

説明を始めなければならない。


が、それを説明する上で、省略しまくりな件として

「質量粒子」とか「電荷」とか物凄く重要な性質を

説明省略させて貰う。


なんせ「質量粒子」の話なんぞしだしたら

それこそニュートン方程式の説明が必要で

電場どころの騒ぎではなくなる。


なので「運動量」なんてモノを

真剣に考察しなければならなくなった時に、

先祖返りで

「ニュートン方程式」に帰る方針にしておいて

「力」の本当の説明はこの場では省略する。


電界の説明モデルは、ま、電磁気の教科書では


挿絵(By みてみん)


こんな感じのモデルで良く出てくる。

ただし「陽子」という使うのが危ない粒子で

説明するのは割ける傾向があるので

もっと質量の大きい「荷電巨大粒子」なる

仮想粒子で教科書は説明を始める。

質量も適当に「M」とかで表示し

陽子:Proton の意味である、添え字の「P」を

なるべく使わない様にしている配慮がある。


電荷においても、電気素量:「e」の文字を使わずに

電荷量「q」という「曖昧な」記号で逃げる傾向がある。


これは歴史的な発見経緯への配慮なのか

それとも「水素モデル問題が怖い」からなのか

その判断は未だに付かない。


まぁ歴史的に「q」で記号を始めたのと

原子なんぞ見つかってない、

あるいは明確に発見できなかった時代に

理論式を立てていた、

という巨大空間での実験からの立式なので

そうなのだと、解釈するべきなのだろう。


だからこそ、ここはストレートに

電気素量である「e」とその根源である

「陽子」「電子」で界発生の根源としてみよう。


これ以下の素粒子の事は知らない。


クォークとかいうモノが扱える人間は

極少数の、ある一種の「選ばれた人間達」だけなので

更に下の素粒子のフィールドソースの話は

よく分からない。

量子力学においても、そこでやってる人は

「選ばれた人達」である。


ともあれ、「陽子」と「電子」という

「荷電粒子」は、「電界」あるいは「電場」

と呼ばれる「Field(場)」を展開している。


これが電気の大元である。


そして重力には無い特徴として

電気力には「+」と「-」がある。

つまり重力では「引力」しかないが

電気力では「斥力」という反発力が生まれる

という事である。


「引力」は「+」と「-」の組み合わせで生まれ

「斥力」は「+」と「+」あるいは「-」と「-」

の組み合わせで生まれる。


「陽子」「電子」の組み合わせだと「引力」で

「陽子」「陽子」の組み合わせ

「電子」「電子」の組み合わせ

だと、「斥力」という反発力が生まれるという事だ。


この様な「二極性」は力学的には珍しいモノではなく

磁力にしてもそう。

確か「強い力」も±があったハズ…。

むしろ「斥力」つまりは「マイナス質量」が存在しない

重力の方が異端なのであって

重力が謎力である一因でもある。


余談はともかく、その図的な説明として

陽子は「電気力線」と呼ばれる電気の力を

「放射方向」に放出しており

電子は「電気力線」を「吸い込み方向」に

吸収しているという絵の説明図になる。

この方向を「+」と「-」と呼んでいる。

出る方向が「+」になる。


単体においては放射と吸い込みになるが

この2つが隣り合って存在した場合


挿絵(By みてみん)


の様になり、電気力線のベクトル合成が起きて

磁石の磁力線の様な「曲がった力場曲線」になる。


細かいベクトル式は、

電場の説明を本格的にしたいのではないので省略するが、

真面目に式を書けばその様な「曲線」のベクトル流線が

記述できる様にも成る。


真面目な方は行列表示の面倒な形なので、それは割愛する。


この2つ並んだ粒子は、互いに「界」を張り合うが

世界的に見れば「陽子」「電子」

いわゆる「水素」は極小であり

我々のサイズから見れば「同じ所」に居るのと同然になるので、

2つの「界」は相殺しあい「電気的中性」になり

電気が表に出て来ない事になる。


「水素」が単体では電気を持たないのは

この様な数学的な理由になる。


だが、水素の観測において、

互いに引き合う「地球と月」の様な、

互いの引力が無視できない

極小の観測サイズで観測できるとするなら

図の中にある「力の方程式」に従って

この2つの粒子は、「引力」を生じさせる。

というか極小空間では

『古典論』では引力が生じている。


ここでFは力、Forceの記号

ePは陽子の電気素量

eeは電子の電気素量

ε0は真空の誘電率

rは陽子と電子の距離である。


が、それに対しての細かい事は省略する。


で、この力の式は、こうなのであり

これをニュートン方程式と連結させて

円運動の運動方程式を立てるのだが

そう言う話は省略して、「場」の記述の仕方を説明する。


「太陽」もそうなのだが、

「重力場」を持つ二体運動において

「片方が圧倒的に質量が上」の場合、

「質量が上の粒子は不動粒子として扱う」

というスタイルが「場」の考え方である。


陽子は電子の質量の1000倍である。

たかだか1000倍程度が

非常に強い力を出す「電気力」に対して

不動を維持できるのかは、些か疑問だが

この場合、理解の為に


「陽子は不動」


という事にしておこう。

というのを図にすると


挿絵(By みてみん)


であり、

重要なのは「力の式変形」の部分である。

不動因子である「陽子」の部分を

1つのくくってまとめてしまう。

これが「場」の記述スタイルである。


この時


挿絵(By みてみん)


と、電場「Ep」(陽子の張るフィールド)

は簡易的に式でまとめる事が出来

(真面目にするとベクトル式になる。

 そこまですると解ける方程式にはなるのだが

 電界運動を解くのを目的にしないので

 それは省略する)


電子運動は、電子の電気素量と

陽子の張る、電場のフィールドの積で

運動のための「力」Fの関係式になる。


陽子の様な片方を半不動扱いにして、

空間の「場」扱いにしてしまうのが、

場の力学のスタイルであり、


その電気力線で満たされた空間を

「電場」と呼ぶ事になっている。


この「電気力線」が張り巡らされた

「場」のイメージを作って貰わないと


「光速度不変」と「時間遅れ」


というSFで使うアイテムの根本的な

説明がとてもしにくいのだ。



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