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第八夜
美桜は気づいていた。自分が空腹を感じなくなっていることに。だけれど其れに美桜は見ないふりをした。
このままいけば黒月と同じ存在になれるのではないか?そんな想いが心にあったから。
黒月と出会って七夜目でもう彼のことが愛しくなっていた。ずっと共に居たいそう望んでいた。
今日も共のベットで寄り添いあうように彼と眠るのだろう。其れが嬉しかった。
そして見た夢は久しぶりに見た人形であったころの夢。夢はただ苦しかった。
あの人が言う。お前など価値すらないと。親友であったものが言う。早くお前など死ねばいいと。
人形は奴隷よりもあの世界では価値がなかった。あの世界は意志の力が全てだった。
確固たる意志を持たぬ者は全て人形階級に堕とされた。そんな世界だった。
苦しい。痛い。哀しい。どうして!!でも全てを私は諦めてしまった。
魘されている美桜に黒月は気づき手を握った。そして美桜の額に手をあてる。
そして清らかにただはっきりと宣言する。
「去れ此処はそなたらが在るべき場所にあらずその存在を我は否定する」
光が瞬く。其の光は周りを照らした。見つめた美桜はもう魘されてはいなかった。
黒月は微笑んだ。そして美桜に近づきその額に今度は口付る。
もう貴女が悪い夢を見ない様に祈って。光は闇に溶け消えた。




