第96話 自主退学
グローリア魔法学園で学ぶことはなくなった。
推薦人であるギース様にも話をして了承してもらい退学する。
学園長室に挨拶に来た。
「おお、アランくん。君の望む物……かどうかは分からぬがこれを見つけたのじゃ」
以前僕はフーリエ学園長に呼ばれた時に、ミストの【影魔法】に対抗する方法を相談していた。
学園長が差し出してきたのは立派な装丁をされた本。
「読めれば書かれている魔法を修得できるのじゃが、数多の学者が挑み敗北してきたものじゃ。やがて存在すら忘れられて、書棚の奥の奥に仕舞い込まれていたのじゃよ」
「読んでみます。……これは『女神の盾』?」
「なんと! おぬしには読めるのか!」
たぶん学園に来る前だと読めなかった。
色々学んだ今なら読めるんだけど、中身は自動で防御してくれる盾が使えるようになり、【神聖魔法】を使えることが前提の魔法だ。
宙に浮いてて全方位を守ってくれるし、手が空くので剣を両手で持てる。
これなら以前対応できなかった【影魔法】による不意打ちにも対抗できそうだ。
「ありがとうございます、フーリエ学園長」
「ふむ……、それはよかった。のうアラン、本当に卒業資格はいらんのか? おぬしの成績であれば与えても問題ないのじゃが」
「間違って宮廷魔術師とかに勧誘されるのも嫌ですから」
それ以前に平民風情がどうやって卒業した、とかなんとかいちゃもんつけられそうだからいらない。
「そうか、おぬしは自由に生きていきたいからその力をつけるためにここに来たのであったな」
「はい、せっかく実家から解放されましたので。いつかはどこかで落ち着くのかもしれませんが、今ではないです」
「そうじゃな、まだ見ぬ広い世界を見るのが先じゃろうて。では、おぬしの幸運を祈っておるぞ」
◇◇◇
「アランくん、やめちゃうんだね」
「そうだね、短い間だったけどありがとうメルティさん」
学園を去っていくアラン。
メルティはパートナーとしてアランを候補に入れたかったが、父からは認められなかった。
家を長く空けることも多く、下手すればいつ死ぬかも分からない冒険者では商人を継がせることは難しい、と。
仕方のないことだ。
また別の出会いもあるだろう、そう割り切るしかないメルティであった。
◇◇◇
「ギース様、学園を退学してきました」
レイジング邸にてギース様に一応報告しにきた。
「成果はあったか?」
「ええ、前より強くなったので死ににくくなったと思います」
「フーリエが感謝していたぞ。不真面目な教官や生徒が減って本来の学園に立ち戻れそうだと」
「ギース様、それが狙いだったんですか?」
「それもあるな。しかしアランが学園に嫌気がさして早々に退学する可能性も大いにあると考えていた」
入って早々に服に唾をかけられたときはそうしようかな、と一瞬だけ思ったけど。
あ、そうだ、一日一回鳥のフンを落とされる呪いは解除しとこう。
唾をかけられたくらいで【暗黒魔法】を使ってまで呪ったのは大人げなかったと今では反省している。
「とにかく僕の強化は果たせましたし、ありがとうございました、ギース様」
「うむ。ところで、学園に誰かいい人はいなかったか?」
「ニーナ様よりよき方がそうそういるとも思えませんが……」
素行のよくなさそうな貴族の子女か、魔法にしか興味のないガチ勢女の子の二択だった気がするよ。
メルティさんは、跡取り候補も探しているようだったけど。
そもそも僕には以前から気になっている人がいるしね。
じゃあ、日常生活に戻ろうか。
久々に冒険者ギルドで依頼でも受けようかな。
◇◇◇◇◇◇
メルティ「あれ、私ヒロインムーブしてましたよね?(人質にされたりとか)」
ソフィア「悪いわねメルティさん、ヒロインは一人だけなの」
※別にハーレムが嫌いとかそういうわけではありません。
スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】【暗黒魔法】【岩鉄魔法】【神聖魔法】【時空間魔法】【灼熱魔法】【凍氷魔法】【マジックハンド】【誘惑】【痛覚緩和】【状態異常完全耐性】【炎精霊の守護】【幻魔】【疾風迅雷】【闇精霊の守護】【怪力乱神】【雷神剣】【強運】【晴嵐魔法】【謙虚】
ランク:シルバー(アリサ:ゴールド)
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