第9話 美人受付嬢とは
冒険者ギルドで登録をするため、美人受付嬢にお願いして、諸々の説明を受ける。
要は依頼を受けて金を稼ぐってものだけど、ランクは下から
コッパー
アイアン
ブロンズ
シルバー
ゴールド
ミスリル
オリハルコン
の順になっている。
ランクにかかわらず依頼は受けられるが、自分より高いランクの依頼は受けても報酬が少なくなり、失敗の違約金が多く取られる。
とまあそんな感じだ。
そして、美人受付嬢の次の発言に驚かされる。
「では、登録料は銀貨5枚になります」
はあ? ぼったくりすぎだろ。
これから冒険者になろうってやつがそんなに払えるわけないじゃん。
「冗談ですよね?」
「いえ、冗談ではありません。個人的にお貸しいたしますよ。相応の利子は払ってもらいますが」
といいながら営業スマイルを見せる受付嬢。
他の受付嬢の顔を見るとあからさまに嫌悪する顔。
周りを見ると後ろで、またか、という表情をする冒険者とニヤニヤしている冒険者と半々な感じ。
前世にもいた、顔がいいのを盾にして仕事を押し付けてくるやつ。
当然そんなことは認めない。
「正規の登録料はいくらなんですか?」
と聞きながら軽く威圧をかけてみる。
美人受付嬢は顔を震わせながら何も言わない。
威圧が足りなかったかな。
もう少し威圧を強めようかと思った時、ベテランっぽい人から声をかけられた。
「アンタ、やりすぎだよ。ミーティアは気絶しちまったよ。あたしが手続きしてやるさ。登録料は銅貨3枚だよ」
ああ、気絶してたのか。
そりゃ答えられなくて当然だ。
「じゃあお願いします」
一応【神眼】で見てみたが嘘ではないようなのでそのままお願いした。
言われる通りカードに血を垂らしてカードが光る。
ラノベを読んでりゃお馴染みの光景かな。
とちょっと感動していると後ろから声をかけられる。
「坊ちゃん、ミーティアちゃんに何をした? 答えによっちゃただじゃおかねえぞ?」
コワモテの男が寄ってきた。
すぐにでも殴りかかってきそうだ。
「何もしてませんよ、ただ正規の登録料を聞いただけです」
「聞いただけで気絶するわけねーだろ。ここではミーティアちゃんに登録をお願いしたら銀貨5枚なんだよ。わかるか? そのルールを破ったらこの街では生きていけねーぞ?」
「あっそ」
「このガキ! 舐め腐りやがって!」
「やめな! 外でやりな!」
ベテランの受付嬢が止めに入った。
ギルドカードが出来たらしい。
ついでに聞いてみる。
「あの、ギルド内での争いってどうなるんですか?」
「ギルドの備品とか破壊したら弁償とかさね。そうでなけりゃ好きにしろって感じだが、自己責任だから基本ギルドは関知しない。冒険者なんていくらでも湧いてくるからね、死んでも気にしないのさ。アンタも気をつけな」
お、そりゃいいや。
舐められないように一発いっとくか。
「おい、おっさん」
死ね、という気持ちを込めて【剣聖】クラスの威圧をぶつけた。
そしてコワモテの男は白目を剥いて音もなくドシーンと倒れた。
「こら、言ったそばから何やってんだい! 汚い液体撒き散らしてるじゃないか。ギルドに迷惑かけるなって言ったのに話を聞いてなかったのかい!?」
僕はそれに答えず、倒れた男の懐を探り金の入った袋を取り出すとベテランの受付嬢に渡した。
「これで弁償にしまーす」
気づけば周りがシーンと静かになっていた。
私闘にギルドは関知しない。
でもギルドに迷惑をかけてはいけない。
だからギルドへの詫び料としておっさんの金を差し出した。
僕が絡まれたのに僕の金を出すのはおかしいからね。
いくら入ってるか知らないが多分足りるだろう。
「あれ、コイツ息してないぞ!」
「まさか、そいつゴールドランクだぜ」
さすがに死なれるとアレなのでマジックバックからエリクサーを取り出してぶっかけた。
◇◇◇◇◇◇
スキル:【リバース】【神眼】【剣神】
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