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【書籍2巻、コミカライズ2巻】ハズレスキルが覚醒したので、虐げられた過去を自由な人生に反転(リバース)します!  作者: 気まぐれ
第一部 グローリア王国編

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第35話 ファンダ伯

「なぜ誰も来ないっ! お前は誰だ!?」



「ひどいですね、第三王女様を守った人間に対して不敬ですよ」



「なっ、お前が黒い冒険者か? あまり強そうには見えんが……。ナタリア様からの推挙だ。ありがたく思え。オークを葬りプリンセスガードの手助けをできるくらいならまあまあ使えるのであろう?」



「それですが、第三王女様たちはロイヤルオークにほぼ全滅させられたところを僕が救ったんですよ。あの女騎士嘘つきか、見栄張りなんだか……」



「なっ、貴様こそ不敬だ! 第三王女様が偽ったと申すか! ……うん? そういえばお前の顔どこかで、あっ、ヴァーミリオン家の出来損ないのアラン! 左眼を光らせてごまかそうとしたところでワシの目は誤魔化せんぞ! 王家への反逆者としてここで貴様を殺せば侯爵様はワシをより一層取り立てて下さるだろう。ワシの出世のために今死ねぇい!」



 伯爵は飾ってあった剣を取り出して僕に向けた。

 さてギルティだ。

 だがこんな小者を直接斬るのは嫌だな。

 マジックバックからロイヤルオークの死体を一体分取り出す。



「なっ、その真っ青なオーク……ほんとにロイヤルオークがいたのか?」



「そう、しかも第一王子様がご主人様のね」



「ということはワシがあの方に便宜を図ったことは裏目に……」



「そんなこと気にしなくていいですよ。どうせここで死ぬんだから、このオークに殺されて。ネクロマンシー発動」



 【暗黒魔法】のネクロマンシーを発動させる。

 二つに分たれていたロイヤルオークの体はくっついて戻り、だが瞳になにも映さない死体のまま起き上がった。

 さらに僕はマジックバックから大きめの剣を取り出してロイヤルオークに渡した。



「あわれ伯爵様は、突然現れて屋敷を蹂躙したロイヤルオークと対決し死んでしまいましたとさ」



「ひいっ、貴様何の真似だ! 死体を操るなど教会が黙っていないぞ! 外道めが!」



「外道? スタンピードに際して下級の冒険者を強制招集して使い潰すあなたが言うセリフじゃないですよね? 金がもったいないからって外壁の強化もしないなんて領主失格ですよ?」



「黙れ! スキルも使えない落ちこぼれに領主の何たるかを問われる筋合いはないわ! あれ、そういえば死体を操るということはスキルが使える?」



「今更気づいても遅いですよ。僕を殺してくだらないご機嫌取りに使うなんて言った時点であなたの末路なんて決まってるんですから。やれ!」



 そしてロイヤルオークはファンダ伯爵を何度も斬りつけ殺した。

 物言わぬ体となった伯爵を確認して、ネクロマンシーを解除。

 ロイヤルオークにも適当に斬り傷をつけて、最後に伯爵の持っていた剣をオークの胸元に刺す。



 小細工だがロイヤルオークと相打ちっぽく見せておくことにした。

 そして悠々とお屋敷を出る。



◇◇◇



 突然現れたロイヤルオークにより屋敷内の兵士は全滅。

 伯爵はロイヤルオークを倒すが無念にも力尽きた。

 伯爵の跡継ぎがあわてて王都から呼び戻されいろいろな手続きのあと年若いまま跡を継ぐことになった。



 ロイヤルオークが現れた経緯は不明だが、その報告を受けた王家は特に調べることもなくそのまま伯爵家を継ぐことを認めてこの件は終了することになった。




◇◇◇◇◇◇


スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】【暗黒魔法】【岩鉄魔法】【神聖魔法】

ランク:ブロンズ



いつもお読みいただきありがとうございます!

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