第13話 初依頼
シルバーランク以上は強制招集って、それ体よくこき使いたいだけだよね。
でもブロンズだと食っていくにはちょっとつらいというところか。
まあおいおい考えよう。
「それと、冷やかしで登録されるのを避けるためブロンズまでは必ず定期的に何かの依頼を成功させる必要があります」
「あーそういやそんなこと言ってたな、ミーティアが」
「登録して最初は1ヶ月以内です」
うっわめんどくさ。
まあでもやっとくか。
奴隷契約を結んだギルマスといったん別れて、別々に冒険者ギルドに入る。
僕が入ってきたらみんな一瞬だけこっちを見て、それからまた普通に戻った。
いや、まあそれが普通のはずなんだけどね。
んで、何でもいいから、っていうから掲示板を見て違約金なしランク不問、ってのがあったからそれの依頼番号を覚えて受付嬢に伝える。
ちなみに、ミーティアだった。
「あの……、ホントにこれ受けるんですか?」
「何か問題があるんですか?」
「ヒェッ」
いや、別に脅してないし。
聞いただけだし。
「違約金はないんですけど、報酬が銅貨5枚なんで屋台のパン代くらいにしかならないんですが……」
ざっとしか内容見てないけど、今回のは人探しだ。
マールって子どもが2日前から行方不明らしいから捜索依頼だ。
違約金はないけど東の森から帰ってこないからそこが捜索場所。
そして東の森はブロンズランク推奨で、この手の依頼を受けて日銭を稼ぐコッパーには厳しい。
ていうかコッパーでさえいつ見つかるかわからない捜索はコスパが悪くて受けてくれない、ということらしい。
「何でもいいから最初の登録から一ヶ月内になんか依頼達成しないといけない、って聞いたからさ、受けちゃだめ?」
「いえ、塩漬けになりそうなので受けてくださるのはありがたいのですが、失敗すると条件満たさないので大丈夫なのかな、と」
心配してくれたのか、ミーティアは。
でもないな。
こっちの機嫌をうかがうような表情からするとなんかあったときに後で言われるのが嫌だからっぽいな。
「失敗したからってアンタに文句言ったりしないさ。規定以外の理不尽なことを言われなけりゃな」
「ヒェッ! すみません、では受け付けます……」
実は依頼内容をあんまり見てなかったのにやっぱやめた、って言うのがカッコ悪いという僕の見栄だ。
◇◇◇
どうやって見つけるのかっていうと、こういう類の依頼は斥候系スキルの得意とするところ。
だから、【リバース】!
で【怪盗紳士】をゲット。
斥候の適性がマイナスに振り切れてるので適性を反転させて斥候系の最上位スキルが身についた。
そして依頼対象のマールちゃんのお家へ行って話を聞く。
家には病弱なマールちゃんのお母さんしかおらず、お父さんはいない。
マールちゃんは東の森のごく浅いところで薬草を採ってお母さんに与えてたらしいんだけど、帰ってこない。
見兼ねた近所の人が少ない金をかき集めてギルドにマールちゃんの捜索を依頼したらしい。
そこで僕はお母さんからマールちゃんのハンカチを借りた。
そして【怪盗紳士】のスキル『パーフェクトリサーチ』を発動。
対象と何らかの繋がりを持っていればその場所を特定できる。
判明した場所は東の森の奥深く。
何でそんなところにいるかは分からないが、スキルによるとまだ生きているらしい。
うかうかしてると死んでしまうかもしれない。
僕は【剣神】の『縮地』を連発して『パーフェクトリサーチ』の示す場所へ向かった。
◇◇◇◇◇◇
スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】
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