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コンフュージョン  作者: 安土来人
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003

 跡をつけていた車が百階ほどあるビルの七十階辺りで止まった。このまま止まるのもおかしいので、ビルの角を左に曲がり、半径五キロ以内を適当に飛ぶことにした。

 三十分ぐらい飛んで、例の車が止まっていた付近に戻ることにした。ちょうどその車の運転席に人影を見たので、そろそろ出発するのだろうと思い、尾行モードに再び切り替えた。それから二十分ぐらいした頃だろうか、一軒家が立ち並ぶ区域で、三階建ての平屋の前でその車は止まった。私の車はそこをそのまま通りすぎ、その三キロ先にあるスーパーに入った。大丈夫だとは思うが、相手も超高性能知能を使っていることは予想がつく。だからレイが気付かないこともあるだろう。念のため、私は尾行されていた場合を考え、怪しまれないようにそこでちゃんと買い物をし、それから家に帰った。

 

 家に着いた頃にはもう午後十時を回っており、そこからご飯を食べて風呂に入っていつでも寝られる準備をした。寝る前に調べたいことがあったので、それを調べることにした。

「なんか関係なさそうね」

 ネオソーシャルのニュースを検索してみたが、今日の襲撃事件についての内容ばかりだったので、目新しいものはなかった。何度も襲撃やデモを引き起こしているが社会にはそれほど影響を及ぼすほどではない組織で、超高性能知能のおかげで平和になった今の世の中では、部屋に蚊が飛んでいる程度の出来事でしかない。

 スペース社に関しては、超高性能知能を運営している会社でそれを用いたあらゆるサービスを提供しており

各拠点で各々メンテナンスなどを行っている。この会社のブレインである超高性能知能が動いてるサーバーについては何の情報も流れていない。どこにあるのかどういう仕組みで動いているのか、誰も知る由がなかった。


 今日は次の公演についての打ち合わせがある日だった。だけど、私が目を開けた時には、ここがどこか私はわからない。腕と足は縛られ、口は塞がれていた。私は昨日家のベッドで眠りについたはずと記憶を巡らせていた。

 そこで、黒ずくめの男が現れた。全身黒のスーツに黒のシャツ、おまけにサングラスもしており、髪は前髪を後ろに流した長髪だった。

「はーい、起きた?」

 男はそう言って私に笑いかけてきた。

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