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右手に盾をっ!左手にも盾をっ!?  作者: 枝豆
トゥールースを目指して

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30/37

ハナトゥー森林

大変長くお待たせしました

 東平原の道から続く森の入り口へとたどり着き、俺達は森の中へと足を踏み入れる。


 入り口を通り過ぎた瞬間、何だか空気の壁を抜けたような、身体中にエアブラシをかけられたような感覚がした。


「この森はインスタントダンジョンになっているのよ」


 リカがそう言って教えてくれる。インスタントダンジョンとは、インスタントつまり即席のダンジョンのことで、スタート地点と、ボスのいるゴール地点以外の中身が、入る度に変わってしまう。道やモンスターの配置、採取アイテムの位置など、入る度に変わっていく。


「だから、こうなる事も有るってこった」


 そう言いながら、弓を構えるバタ。


 俺達がハナトゥー森林にはいって直ぐに出会ったのは、

モンスターの群れだった。


「いきなりモンスターハウスとか引き悪すぎないか?」


 そう言いながらも双盾を構える俺。


「いえ、素材ウハウハですよ?ウハウハなんですよ?」


 なんかやたらと目をキラキラさせながら、鎚を構えるウルさん。


「おしゃべりしてないで、来るわよ」


 杖を手に詠唱を始めるリカ。

 初手で範囲魔法を使う気なのだろう。兎を相手にしたときよりも長い詠唱を始めている。


「エージュはリカをフォローしてくれ。ウルさんは囲まれないようにしながら俺とタッグを組んで動くぞ」


「あぁ」


「わかりました」


 バタが指示を出して俺達は二組に別れる。俺は詠唱をしているリカの護衛だ。


『シャーーー!』


 詠唱をしているリカに向かって、蛇が襲いかかる。


「させるか!」


 俺は蛇とリカの間に割り込み、蛇の牙を【空腹の盾】で受け止める。受け止めたついでに鑑定をしてみると、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フォレスネーク Lv3


至るところの森林で生息している蛇

毒もなく他の蛇種に比べて危険度は低い

肉は食用として用いられる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 この先何回も出てくるよ?と暗に説明されていた。そんなフォレスネークを【立腹の盾】で打ち付ける。Lvも下だし、【DAミラー】で強化されている俺のATKならば、一撃でオーバーキルだった。


 その後も3~4匹を相手にしていると、リカの詠唱が終わる。


「いくわよっ。敷き詰める種火に、赤々なる意思を!ファイアカーペット!」


 リカが杖を向けた先、4畳位の広さに赤い円陣が現れる。そして赤い円陣の範囲内にいる敵5~6匹ほどが次々と燃やされていく。


 因みにではあるが、このSCOでは、FF(フレンドリーファイア)によるダメージは存在しない。しかし、状態異常は掛かるので注意が必要だ。


 ダンジョンの入り口と言うこともあり、敵のLvも全て3だったので50匹程居たモンスターも苦もなく片付けることができた。


 最後の敵をウルさんが叩き潰した所で、リザルトが表示される。


「終わったぁ」


 皆武器を下ろし、一息着く。


「素材がウハウハですね、蛇皮が一杯有りますよ?」


 訂正、ウルさんだけはリザルト画面をみて、キャッキャしていた。


「さて、予想外の初戦だったが、奥に進むか?」


 バタが皆が一息つけたところで聞いてくる。


「入っただけで出ていくなんて、嫌だしな。進もう」


 俺が答えると、他の二人も頷いて肯定していた。


「よし、じゃぁ奥に行くぞ。まぁ今の戦闘の感じからいくと、ボスまでは問題無さそうだけどな」


「そういえば、ボスがいるのかここには。どんなやつなんだ?」


「俺もみた訳じゃないが、掲示板ではウッドゴーレムだって言われてたな。ATKとDEFが高くて、HPもある。その代わり遅いって言うコテコテのやつだ」


「ウッドゴーレムか、よく燃えそうだな」


「私もそう思うわ。私の火魔法で燃やし尽くしあげる」


「まぁ、ボスだからそう簡単には行かないだろうな」


 そんな話をしつつ、俺達は、隊列を組み直す。ここに来るまでに組んでいた。俺→リタ&ウルさん→バタの順だ。なんやかんやでこの隊列が一番やり易いからな。


 ハナトゥー森林の中は箱迷路のような形をしている。部屋と部屋を通路で繋いでいて、その部屋毎にモンスターが居たり、採掘ポイントや、採集ポイントがあったり、逆に何もなかったりして、最奥のボス部屋を目指していく。


 最初の部屋こそモンスターハウスだったが、その後は、居て3匹ほどのモンスターと出くわすか、採集、採掘ポイントがあるかしかなかった。


 フォレスネークの他に出てきた敵は2種類

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フォレスバット Lv4


至るところの森林で生息している蝙蝠

毒もなく他の蝙蝠種に比べて危険度は低い

普段は木にぶら下がって休んでいることが多い

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ハナトウルフ Lv5


ハナトゥー森林に生息する狼

3~5匹で群れを作り狩りを行う習性がある

時にリーダーとして成長する強い個体がいる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 フォレスバットが、バタが言っていた空飛ぶモンスターだな。ハナトウルフの説明をみる限り、ハンアングリーラビットみたいな強いやつがいるんだろうなぁ。そう思いながらも、軽快にハナトゥー森林を進んでいく。


 森の奥に行くに連れてモンスターのレベルも上がって来る。入り口付近では3~4、中程になると4~6、そして、今いる奥の方では6~7程度のモンスターが出てくる。


 バタ曰く、この奥の方になって2人ではモンスターの処理が間に合わず、ウルフに接近を許してしまったらしい。


 しかし、今は俺が居るから、ウルフとスネークは俺が引き付けて、ウルさんが叩き潰している。バタとリカは、バットの処理だ。


 レベルが高い相手との戦闘と言うこともあり、俺のレベルも上がった。STpは、DEFに振っておいた。



 部屋にいる敵を迎撃しつつ、奥へ奥へと進んでいくと、この森に入ってきた時と同じようなアーチを作った木が生えていた。


 バタは部屋にはいると俺達に声をかける。


「次がボス部屋だな。この部屋はモンスターはでない。少し休憩をして、ボス戦にするか?」


「そうだな、ウルさんやリタは大丈夫か?」


「はいっ、私は大丈夫です」


「あたしも大丈夫だよ」


 ウルさんも、リタも大丈夫そうだ。


「じゃぁ少し休憩して、HPとMPが回復したらボス戦といこう」


 このSCOでは、敵の居ない特定の場所で、行動をしないでいると、徐々にHPとMPが回復していく。主に各町やこういったボス戦の前などが多いらしい。らしいってのは、まだこのハナトゥー森林しかダンジョンがないからということだ。


 俺達はそれぞれ休憩をとる。レベルも上がったので俺はステータスを開いて確認をする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:エージュ


種族:獣人族


ランク:F


Lv:6


HP:350


MP:150


ATK:35(+63)


DEF:96


INT:15


MND:15


AGL:78


スキル:【カウンター】【 】【 】【格闘】【回避】


ミックスキル:【双盾】【両手剣】


常駐スキル:【DAミラー】【ソナー】


称号:【ミラードの祝福】【専属冒険者】


残りSTp:0

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 こんな感じだ。


「よしっ、皆回復したな?ボス戦行くぞ」


 バタの掛け声で俺達はアーチを潜りボスの部屋へと入っていくのだった。

次のボス戦ウッドゴーレム出すか、変えるか迷い中

皆さんどっちがいいですか?

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 28話でカウンターを覚えているのに30話でもカウンターを覚えている。
[良い点] お帰りなさい [気になる点] 誤字報告と、切った方がいい気がしたところをおくりました [一言] カウンター…ハマればやばそうですね
[気になる点] どうしても蛇のイメージが強い……という訳で! ウッドゴーレムwith大蛇(もしくは子蛇隊)とかどうでしょう? 連携攻撃が凄ごそう(小並)
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