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右手に盾をっ!左手にも盾をっ!?  作者: 枝豆
トゥールースを目指して

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二人の精霊族

お待たせしました。

『ただいまの戦闘で、【カウンター】、【ダッシュ】、【鉄壁】を、習得可能になりました』


「おっ?」


 アナウンスを聞き、スキルが習得出来るようになったことを知る。PvPでもスキルが覚えられるんだな。


「それぞれのスキルの効果は、っと」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【カウンター】


相手の攻撃に対して防御をしたり、回避をしたりして、相手の体制を崩し自分の攻撃を当てた場合相手に与えるダメージが倍になる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【ダッシュ】


走る速度が速くなり、初速が上がる。AGLが高いほど効果が高い。

任意で常時発動に変更可能。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【鉄壁】


スキル発動後の一撃に限り、DEFを倍にする。また、盾や防具の耐久値が減少しない。

しかし、自身はその場から一撃を受けるまで動けなくなる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 【カウンター】は、"シールドバッシュ"と合わせて使うとかなり使えそうだし、俺の戦闘スタイルにあっている気がする。


 【ダッシュ】は、獣人族(ジューマン)に適した効果だろう。AGLを元にするなら、獣人族が上がりやすいからな。


 【鉄壁】は、ビミョーだ。DEFが倍、耐久が減らないは強力だが、動けないのは駄目だ。


 これで俺の覚えられるスキルは、【剣】【槍】【盾】【弓】【格闘】【採取】【観察眼】【回避】【背水】【索敵】【カウンター】【ダッシュ】【鉄壁】の13個になった。


 空きスキルが3つ有るので、ひとつに【カウンター】を覚える。これで、俺のステータスは、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:エージュ


種族:獣人族


ランク:F


Lv:5


HP:350


MP:150


ATK:35(+58)


DEF:91


INT:15


MND:15


AGL:68


スキル:【 】【 】【カウンター】【格闘】【回避】


ミックスキル:【双盾】【両手剣】


常駐スキル:【DAミラー】【ソナー】


称号:【ミラードの祝福】【専属冒険者】


残りSTp:0

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 となった。


 バランスはとれてきた気がするが、もう少し有用なスキルがほしいな。後はレベル上げが課題か?


「エージュさん、お疲れさまでした。」


 ウルさんが駆け寄ってきて、声を描けてくれる。


「ウルさん、ありがとうございます。大丈夫ですか?」


「えぇ、私はなんともありません。それよりこの子です。是非、使ってあげてください」


 そう言いながら、ウルさんは、俺に抱えていた包みを渡してくれる。それは俺が注文していた大剣だったようだ。


「ありがとうございます。今確認してもいいですか?」


「はいっ、是非見て下さい。素敵な子が出来上がりましたよ」


 包みを開いてみると、白い心金に、黒い刀身が鈍く光る大剣だった。早速、何回か素振りをしてみて感覚を確かめる。握りは俺にしっくり来るし、俺の肩から足ぐらいまである大きな刀身だが、取り回しには全く困らない。素晴らしい作品だろう。


 素振りを終えて、改めて大剣のステータスを確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

空立(からたち)大兎剣(だいとけん)


空立腹兎の素材を使って作り上げられた大剣

隠し機能として刀身を分割出来るようになっているが、今はまだ機能を使うことはできない。

製作者はウル・メイク

エージュ専用装備


ATK+45【立腹】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 流石専用装備、ATKの上がり幅が半端ないな。だってこれ最初のフィールドで手に入る素材しか使ってないんだぜ?


「どうですか?気に入っていただけましたか?」


 ウルさんが少し心配そうに覗き込んでくる。


「はいっ、流石ウルさんですね、最高です」


 ウルさんにそう告げて、【空立の大兎剣】は、ストレージに仕舞っておく。今は【空立腹の双盾】が俺のスタイルだからな。ウルさんには申し訳ないが、トゥールースの街までは我慢してもらうしかない。


「それじゃぁ、トゥールースに向けて出発しますか?」


「そうですね。まず目指すのは、ハナトゥー森林でしたか?」


 俺は、ウルさんに問いかけながら、門の方へと歩いていく。それに続いて、ウルさんも足並みを揃えて、着いてきてくれる。


 オットス君とやりあっている間に、13時は過ぎている。ヤツルギの奴は、もうハナトゥー森林くらいまでは、進んでいるだろう。俺も早く行かないと追い付けなくなってしまう。


「なぁ、そこの翼の人。あんたはもしかして〔守護天使〕さんじゃないか?」


「んっ?」


 何かヤツルギから言われていた二つ名を言われたので、声のした方を振り返ってみれば、一組の精霊族(エルマン)の男女が立っていた。


「やっぱり、背中の白い翼と、両手の盾のあんたが〔守護天使〕さんだろ?さっきのPvPは凄かったな」


 二人の精霊族の内、男の方が声をかけてくる。男は背中に弓を背負っていて、籠手やハーフプレートを身に付けている。


「エージュさん、〔守護天使〕ってなんですか?」


「〔守護天使〕?たしか掲示板でそんなこと言われていたって、ヤツルギに言われてたな」


 少し前に、ヤツルギに言われたことを思い出して、〔守護天使〕が俺の事を指していることに気づく。


「そうそう、あんたのことだよ。俺はバタ、こっちはパーティー仲間の……」


「リカルチャよ、リカって呼んでちょうだい」


 二人が自己紹介をしてくる。


「それで?バタとリカの二人が何の用だ?」


「話を聞いていたら、あんた等も、トゥールースの街を目指してるんだろ?それなら一緒に、パーティーを組んでくれないかと思ってな」


 2人の要求は俺達の2人とパーティーを組むことらしい。


「何故俺達に頼むんだ?」


「それは、俺達二人が両方とも遠距離型だからだな。前にしっかりと、敵をガードしてくれる奴がいると助かるんだ」


 精霊族は、MP、INT、MNDは延びるが他が成長しないので打たれ弱く、前衛が居ないと攻撃の合間に倒されてしまうそうだ。


「あんた等の言いたいことはわかったが、俺達のメリットはなんだ?」


 俺もお人好しではない。あっちにメリットがあっても、こっちにないのであれば、協力する必要はないだろう。


「俺達は、少し前に森まで行っていてな、そこには空を飛ぶモンスターも居たから、そいつ等との戦闘で有利になるぞ。後は純粋に攻撃力の強化だな。あんたは、多分獣人族だろ?それなのに〔圧殺巨剣〕のオットスの剣を防いでいたから、AGL&DEFの2極振りだと思ってな」


 オットス君、何か滅茶苦茶かっこいい名前がついとる。きっとバタは、俺はATKが無いと思っているんだろうな。まぁ普通はそうか。


「エージュさん、どうしますか?」


 隣で話を聞いていたウルさんが、こっそりと話しかけてくる。


「俺的には、有りかなと思っているんですが、ウルさんはどうですか?」


「私もいいと思います。良い人そうですし」


 ウルさんも、いいと言っているので、バカ……じゃなかったバタの申し出を受けることにする。


「わかった、トゥールースまで一緒に頼む。俺はエージュだ」


「私はウル・メイクといいます。ウルで構いません」


 バタとリカにパーティー申請を送りつつ、名前を名乗る。


「良かった、これからよろしくお願いするよ」


「よろしくね」


 バタとリカもパーティー申請を受諾しパーティーに入る。このSCOでは、最大6人のパーティーを組むことができる。パーティーメンバーの名前とHPは、視界の左下辺りに表示される。今は、俺、バタ、リカの3人だ。


 ……あれ?ウルさんの名前があるけど、左下ではなく、右下にある。何故だ?

〔圧殺巨剣〕オットス君。エージュとのPvPにより、〔なっ!?〕の2つ名が、増えたとか増えて無いとか。


バタとリカルチャの戦いかたについては次回までお待ちを

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