俺が婿でいいんですか?
俺は今までにないくらいの大声を出した。
「ちょっと待ってくれ、状況が理解できない……え?それってつまり俺がこいつと結婚するってことか?会って一日もたっていないのに?」
「だからそうと言っているでしょう。」
ヴィリアーヌが答える。
俺は驚きが隠せなかった。なぜいきなり犯罪者からお婿さんに格上げされたんだろう。俺がすっとんきょうな顔していると、ヴィリアーヌが当然
「あーー!!もうやだ!!アリエア!やっぱり私、こんな奴と結婚したくないわ!」
と発狂気味に言った。わーおびっくり、もの凄い手のひら返しだ。しかもさっきまで使っていた敬語も台無しだ。一方ヴィリアーヌの発言に対してメイドさんことアリエアは、優しくこう言った。
「お嬢様…この方は私が入室してからずっと胸をじろじろ見てくるような方ですが、お嬢様もご存じのようにヒューアの強さは折り紙付きですし今後このように炎属性のヒューアに長けている男性が現れる機会もそうないでしょう。」
ん?なんで俺のヒューアが話に出てくるんだ?あとぜ、ぜんぜん見てねーし…
「分かっているわ!それを承知の上で言っているのよ!お父様には申し訳ないけど…」
ヴィリアーヌが食い気味に言う。それを聞いたアリエアはとんでもない提案をした。
「お嬢様の熱意伝わりました…それではお嬢様、この方を今殺し、何者かに暗殺されたという事にして、お父様に報告するのはどうでしょうか?幸いなことにお嬢様との決闘でかなり疲労しているようですし、殺すのは簡単かと。」
「それだわ!」
それだわ!じゃねよ。
え?なんでいきなり結婚話から、俺を殺す話になってんの?あいつ、結婚話のときよりも生き生き話てるし。でも結婚って人生の墓場って言うし、どっちにしろ死ぬのか、やだな…
なんとか二週連続更新できました!内容は少ないです。申し訳ない…