表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/24

ドキドキ就職たいむ

「ミュウハさ、ん。カーミラさんって怪しくないですか?なんて言うかどうも都合よすぎるといいますか。」


カーミラさん先導で冒険者ギルドに向かう途中、ミュウハ様に小声でささやいてみる。


「まーわたしは短期間でマナをごそっと得られてー、でー。装備新調できるなら何でもいいかなーってー。そうねー。私たちを鉱山に行かせてその間に何かしら準備ーってことも考えられるけどー。そのときはそのときでー?いろいろやりようはあるしねー?」


何がきても余裕と言うことか。それなら策謀は任せておこう。俺には出来そうに無いし。


「二人ともどうしたの?ここが冒険者ギルドイッチの村支部よ。さ、中に入って?」


カーミラさんが振り返ったのでなんでもない振りを装い、建物に入る。



「サヤ。冒険者候補を連れてきたわ。早速登録するから、あなたはゴブリン鉄鉱山攻略のクエストの処理準備をお願いするわ。」


「かしこまりました村ちょ・・・ギルドマスター!」


ギルドの支部に入ったカーミラさんは受付の子にそう告げると、2枚の紙を引っ張り出す。代わりに受付から飛び出したサヤと呼ばれた女の子は奥の掲示板?に走っていき、そこに張っていた依頼用紙だろうか?を1枚剥がして戻ってくる。小柄なミュウハ様よりも頭半分くらい低い。つまり俺から観れば頭二つ分くらい低い。


「サヤ、紹介するわ。こちらがミュウハ。生命魔術師で、回復にかけては一流よ。で、こちらがブラック。職業は・・・剣士でいいのかしら?」


職業?正直に無職と告げ、職業についてよくわからないと答えると


「まだ職業についていないのね。それなら冒険者登録と一緒にしちゃいましょう。職業については深く考えなくてもいいわ。やれることが増え、職業によってはできないことや、不利になることがあるってだけよ。個々の職業についてはその都度学べばいいわ。」


と答えが返ってくる。とりあえず冒険者も職業なのだろうか。というかこのあたりはミュウハ様が説明するべきじゃないのか。まぁ口には出さないけれど。


「今何に就けるかもわからないので、それの判定もお願いしたいのですが。」


「ええ。もちろんよ。少し頭を借りるわね。今あなたがなれるのは・・・」


カーミラさんが俺の額に右手を押し付け、そのあとに示された選択肢は


・剣士(黒)=剣を装備しているときの身体能力が上昇し、剣の扱いがうまくなる。代わりに魔法が使えなくなる。

・炎魔術師(青)=火魔法の扱いがうまくなり、燃費が向上する。代わりに盾と杖を除く装備での直接攻撃力が0になる。

・魔法剣士(赤)=剣と魔法の両方の扱いがうまくなる。代わりに何かしらダメージを受けるときに、それが2倍になる。


この3つだった。後ろの色は加護を与えてくれる女神様をあらわしているのだとか。


転職するには転職業者(希少職業らしい)を見つけなければならないので、普通のヒトは割りと悩むのだとか。


今決めずにもうちょっと経験を積んで、なれる職業を増やしてからでもいいのよ?なんて言われたが。まぁ流石にこれは魔法剣士一択だな。うん。カーミラさんにそう告げると、


「サヤ。こちらがブラック。魔法剣士としての腕は未知数だけど、ミュウハがつれてきたから優秀なはずよ?」


なんて言い直している。サヤさんの不審げな目が痛い。


そのあとカーミラさんが追加で出した用紙(職業届けらしい。燃やすと神様の元に届いてその職業の加護をくれるのだとか。)と、冒険者登録用紙にサインをし。晴れて冒険者になった。



魔王になるための修行をするための冒険者、って回り道でないかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ