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理論上は最高の魔法

・15


「さてー。カナちゃんも起きたことだし、空間魔法の説明をするよー。あーカナちゃんも聞いておいてねー。その体だと適正あるはずだからー。」


ミュウハ様が俺の体に回復魔法をかけてくれたあと、カナちゃんを起こしてからそう言う。


「そうなの?ていうか。あんまりにも調子よくて気にしてなかったんだけど。カーバンクルって何よ。私知らない種族なんだけど?」


あれ?カーバンクルってマイナーだったか?


「んーっとねー。カーバンクルは空間の精霊だねー。特徴は“見つからない”こと。あまりにも見つからないからー、見つけたら幸せになれるーとか言われているねー。まぁそこにいても空間偽装で見えないーとかなんだけどねー。面倒回避するためにカナちゃんは『よくわからないけどハーフよ』とか言っておけば良いよー。」


「思ったよりすごいのね!斥候の役目にぴったりじゃない!胸を削ったのは許さないけど、能力で選んでくれてたのは正直嬉しいわね。ブラックのこと誤解してたわ。てっきり見た目だけで選んだのかなぁって。ごめんね?」


いや、正直見た目10割で選んだのだが。


「気にすることはない。カナちゃんが気に入ってくれたのならそれでいい。あと胸を削ったのはミュウハさんだ。」


「話を戻すよー?ワーキャット時代のカナちゃんは適正なかったけどー、今はあるっぽいからちゃんと聞いてねー。」


胸の恨みをミュウハ様に投げたが、流されて空間魔法の講義が始まった。



「さてさてー。空間魔法とはなんぞやーというところから始めるねー。空間魔法って言うのはー、魔法陣を起点としてー、思い描いた座標に物を送ったりー、自分を移動させたリー、を瞬間的に行う魔法なんだー。」


改めてそれだけ聞くとすごい便利だな。


「でー。その座標指定には2種類あってー。まず一つ目は自分がマーキングした座標を使う方法ー。これは位置がちゃんと特定されるから紛れがないっていう利点があるけどー、自分が実際にそこに行ってマーキングしなきゃだめーって欠点があるんだよねー。あとー。魔法陣作った存在とマーキングした存在は同じじゃなきゃだめーだよー?」


マーキングか。一回行ったことのある人に一緒に飛んでもらえば問題はなさそうだな。


「もうひとつはー。直接の座標指定ー。魔法陣・・・というよりこれは自分起点だねー。自分からどれだけの距離でどの方向かをー、直線で指定するのー。目測誤ったら“いしのなかにいる”とかがありうるから注意ねー。」


でもそこからもう一度空間魔法使えばいいのだから、それも問題なさそうだが。


「でー。何でボス倒したあとに講義したかーって言うとー。ボス部屋の奥にはたいてい魔法陣があってねー、入り口に飛べるんだよねー。うんー。そうー。空間魔法を実際に体験してー、感覚をつかんでほしいーってことだねー。」


なるほど。


「じゃーとりあえずー一回行ってみようかー。さ、さ、ブラックさん多分玉座の裏だからー、探って飛ぶのだー!」


いったん体験してそこから練習か。洞窟にも飽きたしさくっと出よう。

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