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ボス前談義

・13


「それにしても、このダンジョン深さが半端ないです・・・半端ないな。けっこう奥まで来たはずなのに先が見えない。」


戦闘しながら進んでるとはいえ、丸2日以上潜っている計算だ。この鉱山はどれだけ深いと言うのか。


「ダンジョンになると空間が歪むからー、歪む前とは別物になるんだよー。でもー、この深さは予想外かなー。わたしの見立てではー、すでに一番奥まで攻略完了してるはずだったんだけどー。」


「んっと・・・。うん、でも次の分かれ道で最後だと思うわ。空気が違うし。ミュウハの見立てもそう悪くないんじゃないの?」


3日目第6波を終えたところで、終わりに近づいたことがわかる。カナちゃん合流後は魔法の効きが悪い黒ゴブリンが大半を占めだして、一人で剣を振り回して戦っているようなものだった。



そして。


「この5つ又は・・・左から2番目の奥に扉があるわね。多分ボス部屋ね。一番左と右から2番目は奥で繋がってるわね。で、真ん中と一番右がけっこう深い行き止まりの道ね。」


一番奥にだけ、扉のついたボス部屋があるのか。なんだかゲームチックで面白いな。


「長く、辛くも厳しくもないけどめんどくさい戦いだった。さて、ボスを拝んで倒させてもらおう。あ、ミュウハさん。ちゃんと空間魔法教えてもらうから。」


「その予定はちゃんと組み込んでるからー。安心してボスに挑もうかー。ドワーフのおじさんは割と浅いところで戦ってたみたいでー、ボス情報とか知らないけどねー。」


扉を開けて、中に入ると。


そこには真っ白なゴブリンが玉座に座ってこちらを見ていた。


「おぉー!この鉱山って鉄しか出ないって聞いてたけどー。ボスは白閃鋼なんだねー。うんー。さ、さ、ブラックさん、さくっと倒しちゃってー。カナちゃんの鎧の素材にしちゃおうー!」


白閃鋼は鉄よりも硬く、非常に軽い金属らしい。それからカナちゃんが金属鎧を着ることは確定なのか。


「ねえ、あれほんとに白閃鋼のゴブリンなの?それなら私今まで以上にやることないんだけど。とりあえず応援はするから、頑張って倒してよね。」


ついでに鉄より魔法に強いみたいだ。



さて。白ゴブリンは律儀に近づくのを待ってくれているので、その間に出来るだけの準備をしておこう。と言うかまずは武器の交換だな。ミュウハ様に頼んで、今まで使ってた剣を新品と交換してもらう。両手持ち用の大剣になったが、このほうがダメージが通りそうだ。両手で大剣を持つ以上盾が邪魔になるのでそれも転送してもらう。ぼろぼろになった革鎧も金属鎧に交換だ。


「ねえミュウハ。あれって軍の正式鎧じゃないの?」


「そーだよー。リユース品だよー。」


カナちゃん、それは気にしてはいけないと思う。



「では、行ってくる。」


大剣をしっかりと持ち、白ゴブリンに近づく。俺を挑戦者と認めたのか、ゴブリンがゆっくりと玉座から立ち上がり、剣と盾を構えた。


さあ。ボスの強さを見せてもらおうか。


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