理想のボディを求めて
・11
相談を終えるまでカナちゃんは隔離されることになった。体は出来てからのお楽しみと言うやつだ。
「とりあえず、カナちゃんは生前どんな姿だったのか教えてください。そこからちょっと離れたのにしましょう。」
「そだねー。フユギ将軍とかに見つかったら騒ぎになりそうだしねー。えっとねーカナちゃんはワーキャットって言ってー、ヒトと猫の合いの子みたいな種族だったはずー。足の先がまんま猫でねー、耳はヒトのそれじゃなくて大きな猫耳でー、長い尻尾が生えてたよー。」
よくある獣人というやつだろうか。
「おっぱいは控えめだったからー、盛る必要はないよ?」
ア、ハイ。
「えーっとそうですね。じゃあヒトと獣の合いの子みたいな感じで考えていきますね。生前が猫で、今現在が犬なのでそれを省くとすると・・・兎かネズミあたりでしょうか。螺旋角兎ドリルホーンラビットとヒトの合いの子とかどうでしょう?」
「種族はワードリルホーンラビットとかになるのかなー?面白そうだけど角が目立ちすぎちゃうかもだよー?」
「それなら普通の兎・・・折角だからよく見たら希少な種族だったってのがいいですよね?そうだ、カーバンクルって何扱いですか?ミュウハさんが作れる体にありますか?」
「カーバンクルはー一応精霊だったはずだよー。それからーイメージさえ出来て、マナが足りれば作れないものはないよー。うん、カーバンクルだねー?でー。それとヒトの合いの子みたいな感じでいくと・・・ハーフカーバンクルって種族になるのかな?ハーフドワーフとかハーフエルフみたいなー?まーそれほど珍しくもないワーフォックスとかワーラビットみたいに見えるでしょーたぶん。」
ミュウハ様がイメージをつかむまで少しかかったが、納得できるところまで到達したらしい。なのでカナちゃんの元へ行き、
「さーカナちゃんもう一度生まれ変わるのだー!なんてねー。」
と軽い調子で言いながら胴体に触れ、魔法を使い始めた。
そしてカナちゃんが光に包まれていき――――――。
光が消えたところには白っぽい外見のカナちゃんがうずくまっていた。
耳。狐と言うには縦に少し長い。兎と言うにはフォルムが三角形過ぎる。
髪。真っ白なショートヘアーの癖っ毛。でもふわふわしてそうだ。
顔。意志の強そうな目。全体的に言うとかなりの美人だ。前髪に隠れているが、額には小さなルビーっぽいものが見える。
体。ミュウハ様即席の衣装で隠れているがいい感じのフラットボディだ。このあたりはこだわったのだろう。
手足。細め。足先は獣のようになっている。
尾。ふさふさで膝裏くらいまでの長さがある。
ミュウハ様はすごいな。俺もそういう生き物の外見を作る魔法を覚えられるのだろうか。
「んー成功だねー。どうーカナちゃんー、体で変なところとかないー?なければこれからは斥候兵としてよろしくねー。それからー。わたしのことは軍にいたときのアト・クラフトネス・ワイズマンじゃなくてー、ミュウハって呼んでねー。」
「ん、違和感はないわ・・・って喋れる!ちゃんと喋れてる!これからよろしくねミュウハ!・・・あれ?何で私素直に・・・。もしかしてミュウハ!」
「そうだよー。今カナちゃんは私の使い魔2号みたいになってるからねー。死に掛けてても契約内容は確認しなきゃダメだよー?」
「死に掛けてるときにそんな余裕あるわけないじゃない!」
「大丈夫だよー。今のところはわたしに敵意を持てなくなったりー、心の底から嫌じゃない言葉には素直に従うーってだけだからー。」
「それならいい・・・のかな。まぁいいわ。ブラックもよろしくね。」
「よろしくカナちゃん。」




