本編第3話〜リベンジと企み〜
こんにちは、ライです。
更新遅くなってスミマセン。なにぶん学生という忙しい身分でして…。
これからも更新しますのでよろしくお願いします。
それでは第3話をどうぞ。
さて、これで俺の持つ刀は蒼龍と真天の2本になったわけだが、蒼龍と真天(コイツ等)を使いこなすには骨がいりそうだ。
「もうここに用は無い筈だ。行こうぜ、龍…ゴルディールにリベンジするんだろ?」
「ああ」
リベンジなんて言葉で飾ってはいるが、実際のところ只の復讐と違いないのではないか。
やられたからやり返す。本当にそれで良いのか…
俺達は<ラビルソ>にゴルディールが未だに潜伏している事を知り、<ラビルソ>へ引き返した。(どうやって知ったかは、省略)
途中、迷森の中を通って来たが、それ程迷いはしなかった。
「おい!ゴルディール!」
森の中の開けた場所に1人佇む大柄な男。ゴルディール・ロルカノフである。
「おや?君はこないだの少年ではないか…本当にまた挑んで来てくれるとはな」
「自分で挑んでこいって言っておいてそれか?」
「スマンスマン…。また、やられに来たのかと思ってしまってね」
「その言葉、忘れるなよ?」
「忘れんさ。君を倒してトドメを刺すまではな」
同時に刀を抜いた。
しかし、“触れたものの力を吸収する”刀への対抗策を考えてはおらず、避けるばかりになってしまった。
「どうした、少年!避けてばかりでは俺には勝てぬぞ!」
「その、力を吸収するなんて厄介な能力を持ってる刀をしまってくれたら、本気で行くんだけどなぁ〜」
「ほぉ、刀の能力に気付いていたのか…いつからだ?」
「やられた後だよ…斬られた時に妙な脱力感があったんでな」
「中々勘の鋭い奴だな。そう、これが俺の刀。名は『吸鬼』…お前の察しているとおり、“触れたものの力を吸収する”刀だ」
ゴルディールが吸鬼を容赦なく振り下ろしてくる。俺はとうとう避けきれなくなり、蒼龍で吸鬼の刃を受け止めた。
「?…触ったのに、力が抜けない…」
「さぁ、もっと俺を楽しませてくれ!」
俺は吸鬼の刃を蒼龍で受けながら反撃の糸口を探す。
「触れたものの力を吸収する……そうか!サクヤ、雷風を俺に!」
ハンターを倒して戻って来ていたサクヤに呼びかける。
「え…あ、はい!どうぞ!」
サクヤが雷風を投げる。俺は蒼龍を鞘におさめ、雷風を抜いた。そして…
「風流刃!」
サクヤが先程披露した技を使う。
予想通り、ゴルディールは受けた。これが狙いだ。何せ、雷風の風は…
「これしきの技で吸鬼を破ることは出来んぞ!直ぐに掻き消してくれる!」
「じゃあ、そうしてもらおうか」
「何!?」
「触れたものの力を吸収する刀…確かにスゲェけど、吸収出来る量って無限なのかなぁ?」
俺は今までに無いくらいニヤリと笑った。
「雷風の風は無限エネルギーだよな?好きなだけ吸収しやがれ!!」
吸鬼の刀身に、ピキッという音と共にヒビが入り始めた。
「バカな!こんなことが!」
ゴルディールはそんな事予想もしてなかった様で、驚きを隠せないでいる。
−ピキィィィン−
吸鬼の刀身は雷風の風流刃を吸収しきれなくなり、真ん中から2つに折れた。
そのまま、風流刃でゴルディールを斬る。今度はゴルディール(奴)がなす術も無く、斬られる番だ。
「が…!あ…」
ゴルディールは声にならない叫びを上げると、気絶してしまった。不意に力が抜け、倒れそうになった俺をサクヤが抱き止めた。
「…やった…ぜ」
意識が遠退いていく…
「勝ったんですね、龍さん…」
微かにサクヤが呟くのが聞こえていた。
「あ〜あ、コイツも気絶寸前かよ。まぁ、勝ったんだから良しとするか」
「とにかく、ここは退きましょう。またハンターが来ると厄介ですし」
「そうだな。サクヤ、そっちの肩」
「あ、はい」
俺とサクヤの2人で龍を担ぎ、その場を後にした。
ハンターが追って来ないのを確認し、俺が龍を見た時、龍は眼を少しだけ見開いて俺を見ていた。閉じたままの左眼は例外だが。それだけで、もう龍の意識は限界だということが分かり、
「龍、もういい…もういいんだ」
龍に言うと、龍は一度だけフッと笑い、完全に眼を閉じた。
これでハンターの一角を倒したわけだが、まだ相手の幹部の人数が分からない以上、油断は出来ない。
−<ラビルソ>の宿屋にて−
「明日、<刀>を出よう」
龍の突然の提案に一瞬驚きはしたものの、俺は龍を信じると決めたから異論はない。
「分かった。何処へ行く?」
「お?すんなり賛成してくれるんだな」
「まぁな…で、結局何処へ?」
「<アミラス>に行きませんか?」
サクヤが話に割って入ってきた。龍は少し意外そうな顔をしている。
「よく俺の言おうとしたことが分かったな、サクヤ」
「ええ、1番可能性が高い所から探るとしたら、あの大国しか無いと思って」
龍とサクヤの話を聞きながら、俺は顔を綻ばせる。その時の俺の顔を見ている者は居なかった。
−次の日−
俺と大虎、サクヤの3人は大国<アミラス>へ向かってかなりの距離を移動した。
<アミラス>は“世界で”1、2位を争う国。<刀>なんかとは比べものにならないくらい発展している。
(と言っても、インターネットや交通機関などない設定。現代の文化には遥かに劣る)
1人様子を見て来ると言って、先に行っていた大虎が何故か唖然とした表情で<アミラス>から出てきた。
「人が…居ない…」
「何!?」
大虎の言った事が理解出来ずにいると、サクヤが口を開いた。
「ど、どういう事ですか!?人が居ないって…」
「どうもこうもねぇ!言ったまんまの意味だよ!」
ハッと我に返った俺は大虎に聞く。
「本当なのか?」
「こんな事に嘘なんか憑くわけ無いだろ!?」
まぁ、確かに大虎は嘘を憑く様な奴じゃない。だとすると…
「家の中は見たのか?」
「ああ…悪いとは思ったけど、あまりにも不自然だったから勝手に家を覗かせてもらった。」
「で?」
「やはり、居ないんだ」
俺は考えを巡らせ、ある答えに辿り着いた。
「国王に会ってみよう」
「何故だ?」
大虎が聞いてくるが、その理由は答えるまでも無い。
「国王まで行方不明なら、この国はもう終わってる筈だ。なのに“人が居ない”なんて事、ここに来るまで知らなかった。何処からか噂くらい流れてきても良いのに、噂も全く聞かなかった…つまり、国王は健在。そして、この事を隠そうとしている」
「なる程、そういう事ですか…で、<アミラス>の城は何処に?」
サクヤの問いに、俺は無言で一際目立つ建造物を指差した。
「じゃあ早速行こうぜ」
大虎は何時になく真剣な眼をしていた。
ゴーストタウンの様になった<アミラス>を、先頭をきって歩く大虎について行く途中、ボロボロになって道端に倒れている男を発見した。
方角的には城から来たようだが…。
っと、そんな事を思っている場合じゃない。この男は身体中の至る所に引っ掻いた様な傷があり、かなりの重傷の様だ。
抱き起こし、呼びかける。
「おい、大丈夫か!?」
「あ…ああ…」
かろうじて喋ることの出来る口で男は返事をした。
「どうした!何があったんだ!?」
「国王の…企みを……暴こうとして…こうなった…がはっ」
男は血を吐きながら話している。まるで、これが“最期”であるかの様に…
「もう喋るな…死んじまうぞ!」
大虎が喋るのを止めさせようとするが、男は止めなかった。
「頼む…!王の企みを…止めて…くれ!」
「…分かった。俺達に任せろ」
俺は大虎と違い、恐ろしい程冷静に俺の申し出を引き受けた。
「良かった…これで…安心して…逝ける…」
それが、男の最後の一言。がっくりと首が垂れ下がり、男が動く事はなかった。
「龍、サクヤ…行くぞ。王に地獄を見せてやる」
大虎が立ち上がり、城に向かって歩き出す。
その後を追うように俺とサクヤも続いた。
城の扉の前まで来ると、流石に不審に思った兵士が刀を向けてくる。“なんだ、人居るじゃないか”と心の何処かで思っている俺、覇道龍。
「ここが王の城だと分かっているのか?」
“プチン”と、何かが切れる音がしたため俺は恐る恐る横を見た。というか、見てしまった。
俺の横では、大虎が全身から“全てを破壊し尽くす”と云わんばかりの気迫を放っている。
「王…だと?王ってのはなぁ!国民を護るもんだろうが!!その護るべき国民を何処へやったぁ!!」
鋼虎を抜いた大虎は兵士達を吹き飛ばしている。
「あ〜らら〜」
「兵士達(アイツ等)、可哀想にな…」
「ええ…本当に…」
大虎が兵士達を全て伸した後、城の中に入る。シャンデリアの吊された天井…大理石の床…全体的に白をベースにした壁…大きくループを描いた階段…何処にでもありそうな城である。
「ようこそ、侵入者諸君…」
不意に声がする。階段に高価そうなマントを纏った男が立っていた。おそらく王だろう。まだ40代といったところか…。
「お前が…王か?」
そう聞いた大虎は、今にも王に飛びかかりそうな雰囲気だ。
「そうだが、私に何か用か?」
「惚けるんじゃねぇ!!俺達の用件なんか聞くまでも無いだろ!?この国の人達を使って何を企んでやがる!!」
「何処から情報が漏れたか知らんが、其処まで知っているのなら、生かして帰すわけには……いかない」
王は手に持っていたスイッチを押した。すると、床が開き、俺達は地下へ落とされてしまった。
「いって〜な〜…おい、大虎、サクヤ、無事か?」
「ああ」
「何とか…大丈夫です…!!2人共、あれを!」
サクヤが指差した先を見ると、地下をぐるっと囲む様に設置された巨大な檻…だろうか?その中に、恐らく<アミラス>の人達だろう…その人達が沢山閉じ込められている。
「どうした?国民はちゃんと居るじゃないか」
見上げると、王が上の階のフロントガラス越しに話している。
「ふざけるな!今すぐこの人達を…!」
「待て、大虎」
「龍?」
熱くなった大虎を制して俺は王に質問をする。
「この人達を使ったその企みとやらを話してもらおうか」
「人々(これら)は只の餌だよ」
王は不適に笑い、壁にあるスイッチを押した。
どうだったでしょうか?
ゴルディール、結構簡単に倒してしまった(汗)。
結局、王の企みは明かされませんでしたね。次で明らかになります。(なのにタイトルが「企み」とはこれいかに)
龍の閉じたままの左眼のことは後々語ります。
感想あればお待ちしてます。




